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M&Aの成否を分けるPMI(Post Merger Integration)

記事作成日2016/06/14 最終更新日2021/01/13

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「M&Aは契約の時点で2合目しか登っていない」

創業以来46社を買収した日本電産の永守重信社長は、M&Aについて次のように語っています。

「登山に例えれば、M&Aは契約の時点で2合目しか登っていない。残りの8合分は企業文化の違いを擦り合わせる『PMI』という手間のかかる作業で、これがまた難しい」
(2012年8月10日付 日本経済新聞)

PMIとは

PMIはPost Merger Integrationの略で、M&A成立後の統合プロセスのことです。M&Aの成否は買収後に期待される経営効果を実現できるかどうかにかかっていることから、PMIは一連のM&Aプロセスにおいて最も重要な部分であるといえます。

その一方で、PMIのやり方は買収企業と被買収企業の組み合わせで決まるため、無限大にパターンがあり、M&Aの成功を難しくする1つの要因となっています。

PMIの流れ

今回はオーソドックスなPMIの実務フローを、以下の4つのステップに分けてご紹介します。

(1) 統合方針の決定
被買収企業をどの程度の早さで、どのような手段・スキームで買収企業に統合していくかを決定します。

(2) 統合計画の策定
クロージング後3ヶ月~6ヶ月以内に対処すべき短期的な統合課題(管理面・事業面)を実行計画に落し込みます。

(3) 中長期事業計画の策定
M&Aでは中長期的な経営効果が求められるため、中長期事業計画の策定により課題を整理します(現状分析・ビジョン策定)。

(4) 統合実施・効果検証
統合計画あるいは中長期事業計画に沿って、経営統合作業を実施します。詳細なアクションプランに基づいて進捗状況を管理するとともに、シナジー効果の実現など定量的な目標はもちろん、定性的な目標に対しても管理指標(KPI)を設定して定期的に達成状況のモニタリングを行うことが重要です。

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