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不動産投資の基礎知識と資金調達の考え方 ~不動産投資物件の種類・事業性ローンとローン申込みのポイントについて~

記事作成日2023/04/04 最終更新日2023/04/04

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土地や建物に投資し、家賃や売却益などの利益を得る不動産投資。投資には様々な種類がありますが、不動産投資にはまとまった資金が必要です。

まずは不動産投資の基礎知識から始めて、多額の不動産投資の資金調達はどのように行えば良いのかまで、その方法とポイントを中心に、不動産投資の基本的な内容をご紹介します。

不動産投資における基礎知識

まずは不動産投資の基礎である収益の仕組み、利回りについて確認しましょう。

不動産投資とは

不動産投資とは、土地や建物などの不動産を購入し、それを第三者に貸すことで家賃収入を得る投資手法です。近年では老後の年金収入を補う目的で不動産投資を始める方も増えています。

不動産投資で利益を得るためには、投資する不動産選びが重要です。例えば、利便性や知名度の高いエリアにある不動産を適切な時期に安く購入して貸し出す事が出来れば、大きな利益を見込めることになります。

収益の仕組み その1:インカムゲイン

不動産投資の収益には、インカムゲインとキャピタルゲインの2種類があります。

インカムゲインとは、資産を保有中に得られる利益を意味し、不動産投資においては家賃収入=インカムゲインにあたります。家賃は毎月代わるものではないため、入居者がいれば毎月安定した収入が得られます。また、他の金融商品に比べて景気変動の影響を受けにくい点も特徴です。

ただし、家賃収入があれば黒字というわけではなく、管理費や修繕費などの経費の差し引きで損益の黒字・赤字が決まり、さらにはローンの返済額・税金の支払いまで考慮した最終的な収支によって黒字・赤字が決まります。また、空室になると当然家賃収入がなくなるため、安定したインカムゲインを得るためには空室を防ぐ工夫が必要不可欠です。

収益の仕組み その2:キャピタルゲイン

キャピタルゲインとは売却益を意味し、不動産投資においては購入した価格より高く売却して得る差額収入がキャピタルゲインにあたります。キャピタルゲインはインカムゲインとは対照的に、景気変動の影響を受けやすく購入する価格や売却のタイミング次第で利益額が大きく変わります。

例えば、バブル期においては不動産の価格が高騰し続けたため、キャピタルゲインを目的に不動産投資をする人も少なくありませんでした。しかし、現在はキャピタルゲインを確実に得る事は難しくなり、むしろ安定収入としてのインカムゲインを主たる目的にして、不動産投資をする人が多い傾向にあります。

また含み益があったとしても実際に売却を実行しない限り利益は確定いたしません。更には売却と同時にインカムゲインも消滅しますので、投資物件を再取得しない限り、やがて保有していた場合のインカムゲインがキャピタルゲインを追い越してしまうことも理論上有り得ます。

一般的にキャピタルゲインが生じた場合は、再取得時に(購入物件も値上がりしているため)その利益を失うことになるため、果たして利益と言えるのか難しいところでもあります。

利回りとは

利回りとは、不動産投資額に対する収入割合のことで、先に述べたインカムゲインの割合を表します。不動産投資をする上で覚えておくべき基礎知識の一つであり、利回りには表面利回りと実質利回りの2種類があります。

表面(グロス)利回りとは、年間の家賃収入を不動産の購入価格で割った利回りであり、主に収益物件を比較する際に単純比較として用いられます。ただし、経費などは含まれておらず、満室を想定して算出された数値であるため、実際の収支とのギャップが大きいというデメリットがあります。

一方で実質利回りとは、年間の家賃収入から個別の運営経費などを差し引いた収支金額を、不動産の購入価格で割った利回りのことを指します。計算時に運営費も含まれているため、表面利回りよりも現実的な数値に近いと言えます。

次回は不動産投資の対象物件について解説いたします。

ブログ監修 TOMAコンサルタンツグループ株式会社  アセットコンサル部
TOMAアセットコンサルタンツ株式会社 

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