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ワークサンプリングで業務の稼働率を把握する

記事作成日2019/02/08 最終更新日2019/03/27

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集中してパソコンに向かい仕事をした後、また会議で激論を戦わせた後、ほっと一息つく瞬間は誰もが経験したことがあると思います。また、繁忙期にはやってもやっても終わらない仕事も、閑散期にはのんびり1日が過ぎていきます。このように、就業時間には生産的な「稼働時間」と、雑談やトイレなど生産性のない「非稼働時間」が混在しています。経営者としては100%稼働時間にしたいところですが、トイレにも行くなというのはさすがに酷です。しかし、非稼働時間が多すぎるのは問題あるため、改善の余地があると言えるでしょう。

職場のロスを調査する方法の一つに「ワークサンプリング」という手法があります。ワークサンプリングの方法はまず、観測する項目を決めます。PC操作・電話・書類チェック・会議などの稼働項目と、雑談・手待ち時間・トイレなどの離席といった非稼働項目に分けるのが良いでしょう。ただし、項目数を細かく分け過ぎず、15から多くても25項目くらいに抑えてください。

次に観測する時間をランダムに設定します。9時から30分おきといった規則的な測定はやめましょう。「30分おきにチェックが入る」とわかっていると、その時間だけ真面目に仕事をする従業員がいる可能性がゼロではないからです。9時18分・10時3分・10時48分など規則性を持たせないほうがよりリアルな状況をサンプリングできます。この測定方法のメリットの一つとして、観測がとても簡単であること、ずっと一人の従業員にくっついている必要がないため、一人の観測者が複数の従業員をサンプリングできる点にあります。デメリットは作業の順序がわからないことや作業の詳しい内容がわからないことにあります。

数日間調査を行い、複数の従業員の平均を取った結果を円グラフなどにまとめます。非稼働時間の割合が多い場合は改善策を講じる必要があります。また、個人によっても稼働時間に差があるかもしれません。
このように、稼働状況を広く把握することがワークサンプリングによって可能となります。

例)ワークサンプリングの結果

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