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【生産性40%アップ事例も】マニュアル作成・活用が業務を効率化、生産性向上につながる!【前半】

記事作成日2018/01/18 最終更新日2023/03/10

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属人的な仕事のやり方を解消したいと思ってはいても・・・

「せっかく新しい人を採用しても、育てるのは難しい」という悩みは多くの中小企業に共通する問題です。人がいなければ事業は進みませんが、雇ってもすぐに戦力になるわけではありません。人に仕事を教えるのは手間がかかります。教えようとするとその分先輩社員の手を煩わせて生産性が下がりますし、かといって放置すると雇った人が育たず辞められてしまいます。

なかなか人が育たない会社では、「仕事の属人化」という問題も起こりがちです。AさんとBさんで仕事のやり方が違うと新人を混乱させてしまいますし、特定の人にしかできない仕事があると、そもそも教わる機会が少ないためやはり人が育たず、さらに属人化を助長させてしまいます。

こうした問題に悩む会社では仕事が見える化されていないものです。「見える化」とは、仕事の手順や進行状況を誰でも確認出来るようにすることです。どんな仕事でも、単純化してしまえば「決まった状況で、決まった手順を行い、結果を確認する」ことの繰り返しです。状況・手順・結果をすべての関係者が理解できるようにしておく「見える化」が出来ていれば、新入社員もすぐに仕事を覚えることができます。手順が共有されているので「この仕事はあの人しか出来ない」といった属人化が起きません。どこまで出来ていて何が出来ていないのかという状況も共有されているので誰でも仕事を引き継ぐことができます。

つまり見える化すれば短期間で人を育てることができるし、ミスも減るため生産性が上がり、仕事を分担しやすくなるため特定の人に負荷が集中することもなくなります。良いことづくめのようですが、実際にはこれが出来ていない会社が多いのはなぜでしょうか?

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見える化に不可欠な「マニュアル」作成は難しい

仕事を見える化するためには「マニュアル」の作成が不可欠です。当社の経験上、仕事のやり方を口頭だけで説明する方法では約20%しか伝わりません。当然それでは何度も失敗しては教わり直すことになり、教える方も教わる方も大きなストレスになります。複雑な仕事を短時間で正確に教えるためにはマニュアルの作成が不可欠なのですが、実際にマニュアルを作成しようとすると、そのあまりの大変さに多くの人は挫折してしまいます。

業務マニュアルを作成する際にはWord/Excel/PowerPointのようなツールで書くのが一般的ですが、仕事を「紙の上の文章で表現する」ことに慣れている人はほとんどいませんし、写真や動画を貼り込もうとしても手間がかかります。その苦労を乗り越えてせっかく作成しても更新し続けるのは難しく、いつの間にか内容が古くなって忘れられてしまうことが多いのです。そうこうするうちに「仕事は身体で覚えるもんだ! マニュアルなんぞに頼るな!」とベテラン社員が言い出すのも珍しいことではありません。

確かに、マニュアル化出来ない仕事はありますが、実際には仕事の90%以上はマニュアル化できますし、マニュアルを作成した方が仕事の改善も進み品質が良くなります。どんな職場でも「昔からこうやっていたから」というだけの理由で続けられている「意味の無い作業」や「効率の悪いやり方」が意外に多いもので、マニュアルを作成するとそれらを自覚して改善できるようになるため、生産性が40%上がったケースもあります。

とはいえ、いくら有益であっても大変すぎることはなかなか実行するのは難しいものです。あまりにも手間暇がかかるマニュアル作成の労力を減らす方法はあるのでしょうか?

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