TOMAに依頼したきっかけ
外部の視点で「伝わる言葉」を作りたい
取締役常務執行役員 棚橋裕敏様
これまでも当社では経営理念を掲げていましたが、それとは別に、会社の方向性をより明確に示す「ミッション・ビジョン・バリュー(以下「MVV」)」をしっかり作りたいと考えていました。
ただし、私たちだけでできることには限界があります。そこで、MVV策定を支援してくれるコンサルティング会社を探し、その中で候補として挙がったのがTOMAさんでした。
依頼を検討する中で他社にも話を聞きましたが、TOMAさんには中小企業向けの支援実績があることを踏まえて、TOMAさんが一番フィットすると感じ、お願いすることにしました。
MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)とは?
MVVとは、企業が目指す方向性を定めるための3つの要素、「Mission(ミッション)」、「Vision(ビジョン)」、「Value(バリュー)」の頭文字を取ったものです。日本語ではそれぞれ「使命」「目標」「価値観」と訳されることが多く、企業の羅針盤として、社員の行動を統一し、企業の成長を促す重要な役割を果たします。
代表取締役 小林誉様
私たちは長年保険業界にいるので、どうしても業界特有の常識や考え方に慣れてしまっています。
TOMAさんなら、業界の外からの視点で、私たちの想いや価値を伝えるキーワードを一緒に考えてくれるのではないか。そんな期待があったことも、依頼を決めた理由の一つです。

環境変化の中「羅針盤」の必要性を痛感
社内の意識改革と意思統一を図るためのMVVを
小林様
ここ10年ほど、おかげさまで当社は大きな成長を遂げています。しかし一方で、創業から時間が経過し、規模も大きくなったことで、当時と比べて細かい考え方や伝え方に異なる部分が出てきました。
特に「会社として何を大切にしているのか、どこへ向かうのか」という方向性が経営理念のなかで明文化されておらず、時に方針がぶれる要因になってしまっていたのです。
会社が今後も成長を目指す上では、経営判断の基準となる確固とした羅針盤が不可欠です。経営陣だけでなく、社員一人ひとりが同じ方向を向いて進んでいくためにも、会社の軸となるMVVが必要だと考えました。
棚橋様
さらに近年、保険業界では大きな変化が起こっています。当社のような保険代理店に対しても、これまでの売上拡大重視の考え方から、業務品質や内部管理体制が強く求められるようになりました。
今後は売上だけを追求するのではなく、品質やガバナンスにも力を入れていかなければ、会社の成長は望めません。このような構造的な変化に対応するには、全社員の意識改革と意思統一を図る必要がありますが、従来の経営理念だけでは指針として不十分です。そのため、会社の存在意義や方向性を明示するMVVの策定が急務だと感じていました。

MVV策定が会社の存在意義を見つめ直すきっかけに
丁寧なヒアリングで想いを言語化
小林様
コンサルティングでは、まず私たち経営陣の考えや想いを丁寧にヒアリングしていただきました。保険業界のことや会社の歴史、これまで大切にしてきたことなど、かなり幅広く話をしました。TOMAさんも業界についてかなり勉強してくださったと思います。ヒアリングのテーマなども事前に整理されていたので、スムーズに進めることができました。
棚橋様
今回のMVV策定コンサルティングを通じて、あらためて保険という仕事の価値を見つめ直すことができました。
保険は、災害や事故といったさまざまな困難からお客様を守り、支える役割を担う、社会インフラとも呼べる重要な存在です。MVVを策定する中で、その社会的意義を自分自身の言葉として再認識でき、あらためて保険の仕事はまさに自分の天職だと感じることができました。
ワークショップを通じて新たな視点を発見
小林様
TOMAさんの力を借りながらMVVの骨子を固めた後は、経営陣を除いた管理職によるワークショップを実施していただきました。MVVの原案を管理職メンバーに共有した際も、大きな認識のズレはありませんでした。私たちが大切にしてきた考え方は、ある程度社員の間に根付いていたのだと思います。
最終的にMVVへ盛り込んだ内容の中には、ワークショップで出てきた意見も反映されています。例えば、お客様を守ることに加えて、「会社が従業員とその家族を守る」といったメッセージは、ワークショップを経て生まれたものです。
棚橋様
経営陣が参加しない形での実施だったこともあり、ワークショップでは率直な意見が多く出たと聞いています。後からレポートを見せてもらったのですが、私たちだけでは出てこなかった視点がたくさんありました。
例えば、Value(共通の価値観と行動指針)には「仲間への敬意」という要素が盛り込まれています。もちろん私たちも大切にしていたことではありますが、それをMVVの中で明示しようという発想はありませんでした。TOMAさんが社員の声を吸い上げてくれたおかげで、より完成度の高いMVVになったと思います。
| フェーズ | 施策内容 |
|---|---|
| フェーズ1 現状の分析 | 事業環境と組織文化をヒアリング、従業員へのアンケートも実施し内容を洗い出したのち、分析。 |
| フェーズ2 想いを言語化 | 会社の歴史や存在意義、経営者の夢や想いをヒアリング。フェーズ1で分析した内容をもとに、言語化に着手。 |
| フェーズ3 MVVの作成 | フェーズ1・2の内容をもとに骨子を作成し、面談にてデザインも含めた修正案を議論。ブラッシュアップを重ね、MVVの文章・デザインを固める。 |
| フェーズ4 ワークショップの実施 | 一部管理職員を対象にワークショップを実施。挙がった意見も反映し、MVVを最終的に仕上げる。 |
| フェーズ5 社内浸透のご支援 | 作って終わりとならないよう、策定したMVVを社内に浸透させるための方法についてもご提案・ご説明。 |
言葉を一つひとつ磨き上げて生まれたMVV
議論を重ねて厳選した表現
小林様
今回のMVV策定では、一つひとつの言葉をとことん磨き上げました。何度もTOMAさんと議論を重ね、一緒に考え抜いて作り上げた当社のMission(使命・存在意義)が、「Riskを解くProfessional集団として、『夢』を『現実』に変える強靱な盾となる」です。以前から当社が大切にしていた「夢を守る」「夢の実現を支える」という考え方を、しっかりと形にすることができました。
完成したMVVには、私たちの想いだけでなく、TOMAさんとキャッチボールを繰り返す中で生まれた気づきや工夫が数多く詰まっています。Vision(目標・展望)に掲げた「ARMAS(アルマス)※」という言葉もそう。お客様の経営を守り、夢の実現を支えるという考え方を象徴するキーワードとして、とても納得感のあるものになりました。
※ARMASとはラテン語で「武器や防具」を意味する言葉から命名。次の言葉の頭文字を組み合わせた言葉。「A=All(すべての)、R=Risk(リスク)、M=Management(管理・運営)、A=Agent(代理人・エージェント)、S=Service(サービス)」

社員一人ひとりの行動につながる「マイバリュー」へ
棚橋様
MVVは完成しましたが、本当の意味での効果はこれからだと思っています。先日、全社員に対してMVVの説明を行いました。皆、内容には共感してくれていましたが、大切なのは理解だけにとどまらず実践することです。
現在は、完成したMVVをもとに、社員一人ひとりが自分自身の「マイバリュー」を作る取り組みを進めています。グループで意見交換をしながら内容をブラッシュアップし、それぞれが日々の行動に落とし込んでいく予定です。
すでに管理職の中には、自発的にマイバリューを作成したり、お客様からいただいたご意見をマイバリューに照らして振り返っているメンバーもいます。
私たちが指示する前から動き始めている姿を見ると、「MVVが行動指針として機能し始めているのだな」とうれしさを感じます。
小林様
これまでは、会長や私が話すことも、社員によって受け止め方が違っていたかもしれません。しかし今回、MVVという羅針盤ができたことで、「会社として何を目指すのか」が明確になりました。
共通認識のもと全員が同じ方向を向けるようになったのは、MVV策定の大きな成果だと思います。このMVVをしっかりと社内に浸透させ、社員一人ひとりの行動につなげていきたいです。
コンサルタントへの印象
想いを汲み取り、期待以上の言葉を提案してくれた
小林様
今回のMVV策定コンサルティングで最も期待していたのが、「自分たちでは思いつかない言葉を引き出してもらうこと」でした。
私はどちらかというと、直感的に思ったことをどんどん口にする方です。一方で棚橋はじっくり考えるタイプ。タイプの異なる2人の考えを受け止めながら、多くのフレーズや表現を提案していただきました。
また、最終的に採用した言葉以外にも魅力的な候補が数多くありました。今振り返っても、「別の言葉を選んでいても成立していたのではないか」というくらい、質の高い提案ばかりだったと思います。私たちだけではたどり着けなかった表現も多く、本当に期待以上でした。
シンプルさと具体性のバランスを共に追求
棚橋様
社員が理解し、日々実践できるように、MVVは可能な限りシンプルにしたいと考えていました。しかし、だからといってシンプルにしすぎると、解釈の幅が広がってしまいます。そのバランスを取るのが非常に難しかったです。
TOMAさんにはかなり細かく意見を伝えましたし、自分の考えも率直にぶつけました。それに対して、毎回スピーディーかつ的確に提案を返してくれたのが印象に残っています。
私たちの想いを丁寧に汲み取ってくれて、「まさにこういう言葉を探していた」と思える提案を何度もいただきました。
小林様
一つひとつの表現や言葉の順番など、実務担当の塚脇さんも相当悩んでくださいました。「熱意」「正義」「進化」といった3つの価値観についても、類義語を含めて何度も検討を繰り返しました。
TOMAさんと共に一言一句を選び抜いたからこそ、会社の財産となるMVVができたと思っています。

今後の展望とTOMAへ期待すること
MVVを軸にさらなる成長と挑戦を目指す
小林様
今、保険業界は大きな転換期を迎えています。これから先、業務品質や組織体制がより重視される中で、保険代理店の淘汰も進んでいくでしょう。その一方で、本当に価値を提供できる代理店にとっては追い風となる局面でもあります。
当社としては、今後も地域のお客様に選ばれる存在であり続けたいですし、関東エリア、ひいては日本を代表する保険代理店を目指していきたいと考えています。
また、保険だけにとどまらず、お客様の人生や事業を支えるパートナーとして、より幅広い価値を提供していきたいという想いもあります。
今回策定したMVVは、その未来に向かうための羅針盤です。これからも社員全員が同じ方向を向きながら、新たな挑戦を続けていきます。
会社を深く理解する相談相手に
小林様
TOMAさんには今回のMVV策定を通じて、会社の歴史や考え方、目指す方向性まで深く理解していただきました。おそらく社外の方の中では、私たちのことを最も理解してくださっている存在だと思っています。
今後もDX推進や人材育成など、組織づくりにおいてさまざまな課題が出てくるはずです。そうした時に頼れる相談相手として、引き続き力を貸していただけたらうれしいですね。

※本記事の会社名、役職等は公開日時点のものです。

