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間違えやすい輸出免税~誤解が招く税務リスク~

記事作成日2026/08/13

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こちらのブログでは、タイトルの通り「間違えやすい輸出免税」と題して、輸出免税に係る誤った考え方やそこに潜むリスクについて、簡単にご説明させていただきます。

輸出免税の一般的なイメージとして、「海外に対する売上」とざっくり捉えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。確かにざっくりとした印象としては正しいですが、この理解だけではリスクがあります。

実は税務担当者であっても、国際税務に携わっていないと、次に説明する否認されうるポイントをスルーしてしまう場合があるので要注意です。

輸出免税の例外

輸出免税の例外は大きく2つあります。

①売上先が国内で便益を享受する場合
②売上先が国内に支店等を有する場合

①についてイメージしやすいシーンとして、日本に旅行に来た外国人が国内でサービスを受ける場合が挙げられます。確かに非居住者に対するサービスではありますが、そのサービスを受ける側も国内におり、国内ですべてが完結してしまいます。

輸出免税がなぜ免税とされるかというと、国外で消費(享受)されるものについて、その買い手に消費税を負担させないという考え方に基づいているからです。そのため、買い手が国内で取引の便益を受けるならば、そもそも輸出免税の主旨に合致しません。

つまりこの場合、相手が居住者であろうが非居住者であろうが、国内取引となるわけです。その他、同じ考え方で、非居住者の所有であっても、国内に所在する不動産の管理や修繕も同じ扱いとなります。

次に②は、海外の売上先企業(非居住者)が国内に支店や出張所等を有する場合です。こちらは頻繁にあるケースではないですが、見落としやすいケースです。

要は、たとえ本店が海外にあっても、日本にある支店は消費税法上の居住者とみなされ、当該非居住者にサービス提供を行ったつもりでも、日本支店を経由して行ったと取り扱われてしまうという場面です。

通達には「支店又は出張所等」とありますが、日本子会社という形式をとって、その構成員が実際には親会社の者である場合など、出張所に類する拠点となっているケースも慎重に検討する必要があります。

ただし、その役務提供があくまで、そして明らかに国外本店との直接取引であり、国内支店が一切関与していない場合や、当該役務が国内支店の業務に類似・関連しないことが明らかである場合には、輸出免税を適用できます。

その際には、契約書やその他の証憑を保存し、上記要件(支店は関与していないという事実)を説明できるようにしておく必要があります。

不課税売上と輸出免税を混同しているケース

ここまでご説明したように、誰が「実際にどこで」という意識を持ちながら、次のトピックに進みます。事例として仲介貿易をイメージしてみましょう。

例えば、日本企業X社が、国外のY社から商品を仕入れて、そのまま他国Z社に販売した場合です。

前提として、この商品は一度も日本に送られてきたことはなく、仕入から販売まで国外で完結しているとします。この場合、表面的には、日本X社は国外Z社(非居住者)に対して売上があるわけですが、果たしてこちらは輸出免税に該当するでしょうか。

先ほど確認したように、Z社が日本国内で便益を享受するわけでもなく、国内に支店があるわけでもないため、例外にあたらず、輸出免税として良いかという問いです。

結論、こちらは輸出免税ではなく、「不課税取引」となります。

また「どちらも消費税がかからないから同じだ」と考えてしまうことも大きな間違いです。誤って輸出免税としてしまうと、課税売上割合の計算に当該取引金額が算入され、その結果、控除税額が大きくなり、消費税の納税額が過少となってしまうためです。

話を整理すると、本件では「輸出免税の大きな2つの例外」の検討の前に、そもそも国外取引のため、輸出免税の検討にすら至らず「不課税」判定となります。

原則を整理すると、輸出免税はあくまで国内取引を前提としています。

第一に国内取引であり、次にその役務提供先が非居住者か否か、例外に該当しないかと検討していくため、その前提が国外取引である以上、どのように考えても輸出免税には該当しません。

まずは内外判定。これが重要です。資産の譲渡が国外間で行われる限り、それは国外取引となります。

やはり誰が「実際にどこで」ということを整理しない状態のまま、請求書だけで判断してしまうと税務リスクが生じてしまうという良い事例となっています。以上、意外と奥深い輸出免税のお話でした。

まとめ

海外取引を行っていらっしゃる企業の皆様におかれましては、この機会に今一度、「本当にそれは輸出免税なのか」を再検討してみていただければと思います。思わぬリスクが潜んでいるかもしれません。

その際は、日常的に国際税務に携わっている税理士に相談されることを強くお勧めいたします。

TOMAでは国際税務に関連するサービスを提供していますので、もし国際税務に関してご相談がありましたら下記、個別相談・お問合せよりご連絡ください。