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M&A後のPMI実施のポイント

記事作成日2017/09/12

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M&A後のPMI(Post Merger Integration:統合作業)の重要性とその実施におけるポイントについてお伝えします。

Day1プランの策定と実行体制の構築

買い手の会社が売り手の会社・事業をM&Aで買収した後は、短期的目標として100日統合計画を作成・実行します。100日統合計画とは、文字通り、100日目をゴールとして短期的に実施すべき事項を実務レベルに具体化した計画です。この計画を達成するためには、統合初日(Day1)のプラン作成が大変重要です。

まずPMO(Project Management Offi cer)を選任し、営業や経理など必要な機能ごとの組織からプロジェクトメンバーを編成します。続いて、買収目的を意識した計画を作成し、アクションプランに落とし込みます。この際、買収目的に沿ったもの(売上シナジー、コストシナジーの享受など)でない計画を実行した場合、買収効果を実感することができませんので注意が必要です。

100日統合計画の実行

Day1で統合目標にした、統合によるシナジー効果を短期かつ最大限に実現させるためのアクションプランを実行に移します。具体的には、売上シナジーを狙った買収であれば、関連商品の購入を促すクロスセリングの強化等。

コストシナジーを狙った買収であれば、営業拠点の統廃合による固定費の圧縮等。また、親会社が上場していれば、上場基準の決算体制に耐えうる内部統制の構築や決算早期化等、さまざまな実行内容が挙げられます。

100日統合計画後に行うトラッキングと統合実行

100日統合計画では達成できない目標に関しては、引き続き統合作業を行っていきます。また、100日統合プロジェクトが終了するとすべての統合作業を終了する企業が多いですが、100日統合計画で達成できたものについても継続的にトラッキング(追跡分析)を行うことは大切です。

継続的な分析により、M&Aの成果は売上、コスト、利益などの経営指標に現れ、KPIの設定が可能となります。また買収案件の振り返りを行うことで、今後のM&Aに対する準備やその後のシナジー効果をより短期に享受するためのプロセスを策定することも可能です。FAS事業部では、こうしたPMI実施のサポートも行っております。ぜひお気軽にご相談ください。

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