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事業再生フェーズから見たビジネス成功への道

記事作成日2016/01/08 最終更新日2016/01/08

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◆経営のAbyss
事業再生のフェーズに陥る企業がなぜそのような状態に陥るのかを考察すると業種に関わらず意外と共通点が多いのです。
1、 幹部以下全従業員が暗く挨拶がまともにできない。
2、 経営者が“ カネ、モノ、ヒト” になっている。
3、 経営者が主観的で人の話を聞かない。
4、 ただ闇雲に走っている。
この4 つの問題の内1~3 に関しては社歴等でかなり差がありますが、実は4 番目の問題は若い会社でも起きがちな問題で誰もが陥るAbyss(深い淵)なのです。

◆米海軍から学ぶ勝利の方程式
なぜ経営者はAbyss に陥るのか? これを回避する為に非常に参考になるのがアメリカ海軍の考え方です。米海軍の絶対目標は“ 完全なる勝利” です。この目標を実現する為に巨視的な“ 策”を練り、そこから各戦闘で勝利する為の“ 術” を展開します。これはまさに経営基本手法なのです。

◆ “Principle”、“Strategy”、“Tactics” の違い
Principle、Strategy、Tactics という言葉をご存知でしょうか?
米海軍で例えるとPrinciple は“ 完全なる勝利” であり、Strategyは“ 策”、Tactics は“ 術” なのです。つまり、Principle =哲学、Strategy =戦略、Tactics =戦術なのです。実は、会社経営の根幹の部分であり、どれが欠けても成功への道にはなりません。ではAbyss に陥る経営者には何が欠けているのでしょうか?

◆戦略なき戦術
日本で優秀な頭脳を持つ人は戦術論を好む傾向があります。戦術は目の前の結果を生みやすいですが、大局的な結果には繋がりません。一社員ならば問題ありませんが、経営者は常に大局的見地からの局小的な結果を考えなければいけません。正に大局=戦略、局小的=戦術なのです。巨視的な戦略が無い戦術論は無価値です。Abyss に陥る社長は実は戦略が無い人なのです。

例え理念・哲学があり戦術論をいくら繰り返しても、戦略が無ければ意味が無いのです。逆に、成功する経営者にはきちんとした“ 哲学→戦略→戦術” という方程式で事を成しています。

最後に、最も重要な事は“ 戦略を数字に変える” 技なのです。ここまでの方程式が出来れば自ずと成功への道が開けます。

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