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外国人の日本への入国について ①ビザと在留資格について

記事作成日2015/10/19 最終更新日2023/06/14

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現在多くの外国人の方が日本に滞在していますが、外国人には日本に入国及び滞在する自由はありません。外国人の日本への入国及び在留については、入管法(正式名称:出入国管理及び難民認定法)に定められています。この記事では、外国人のビザと在留資格について解説します。

外国人が日本に上陸、入国するための要件

外国人が日本に上陸、入国するためには、次の要件を満たしている必要があります。

①有効なパスポート(旅券)を所持していること
②(ビザ(査証)を必要とする場合)上陸目的に合致したビザをパスポートに受けていること
③上陸目的に虚偽がなく、上陸目的が入管法に定められた在留資格に該当していること
④在留期間が法務省令の規定に適合するものであること
⑤入管法に定められた上陸拒否事由に該当しないこと
⑥上陸申請時に写真、指紋等の個人識別情報を提供すること

ビザ(査証)とは

ビザとは、「このパスポートは有効であり、ビザに記載された範囲でパスポート所持者を日本に入国させても問題ない」という内容の、いわば入国するための「推薦状」です。日本では、ビザは海外にある日本大使館・領事館などが発給します。

入国審査

入国審査時に入国審査官は、パスポートに添付されたビザを確認します。入国を許可するのであればビザに見合った在留資格を付与して外国人を入国させます。(但し、ビザ免除の場合を除く)

ビザの種類

現在、日本の大使館・領事館が発行するビザは、以下の8種類です。

①外交、 ②公用、③就業、④一般、⑤通過、⑥短期滞在、⑦特定、⑧医療滞在

ビザの記載事項

ビザには入国目的と滞在予定期間が記載されます。入国目的の欄には在留資格が記入されます。

ビザと在留資格の関係

ビザは、上陸手続きに必要なものであり、上陸の許可を受けると使用済みになります。ところが、上陸許可や在留許可に際して付与された在留資格についてもビザと呼ばれるがあります。

例えば、就労を目的とする外国人に発給される就業査証がワーキング・ビザと呼ばれることから、上陸に際し付与される就労を内容とする在留資格についても、俗にワーキング・ビザや就労ビザと呼称されることがあります。

在留期間の更新や在留資格の変更を指して、ビザの更新、ビザの変更と呼称されることもあります。

在留資格とは

在留資格とは、外国人が日本国内において一定の活動を行って在留するための入管法上の資格のことをいいます。在留資格の決定についての所轄官庁は法務省です。在留資格に関する事務は出入国在留管理庁入国管理局が取り扱っています。日本では、現在、以下のとおり29種類の在留資格が定められています。

活動資格

就労

1.外交、2.公用、3.教授、4.芸術、5.宗教、6.報道、7.高度専門職、8.経営・管理、9.法律・会計業務、10.医療、11.研究、12.教育、13.技術・人文知識・国際業務、14.企業内転勤、15.介護、16.興行、17.技能、18.特定技能、19.技能実習

非就労

20.文化活動、21.短期滞在、22.留学、23.研修、24.家族滞在

法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動

25.特定活動

居住資格

26.永住者、27.日本人の配偶者等、28.永住者の配偶者等、29.定住者

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