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三国間貿易で気を付ける消費税等のポイント

2020.07.15

2020.07.15

 貿易自由化が進む昨今、中小企業においても三国間貿易を行う機会が増しています。
 そこで、三国間貿易の消費税の取り扱いについて、事例を挙げて紹介します。

 〈事例〉
 国内商社であるA社が、B国のメーカーから仕入れた機械をC国の会社に販売し、仕入及び売上を計上します。 
 この場合、A社の仕入及び売上に対する消費税は課されますか?

三国間貿易とは

 そもそも三国間貿易とは、事業者が国外において購入した資産を国内に搬入することなく他へ譲渡する取引のことです。

 この場合は、国外に所在する資産の譲渡であり国外取引に該当しますので、その経理処理のいかんに関わらず課税の対象とはなりません。また、国外に所在する資産の譲受は国内において行う課税仕入に該当せず、仕入税額控除の対象にもなりません。

 消費税は、国内において行う資産の譲渡等を課税の対象とし、資産の譲渡が国内で行われたかどうかは、その資産の譲渡が行われるときにおいてその資産が所在していた場所が国内にあるかどうかにより判定します。

 上記の事例では、A社が仕入れた機械を、国内に輸入することなく、C国の会社に販売することになり、B国に所在する資産のC国への譲渡となりますので、国外取引に該当します。したがって、国内法人が売上を計上しても消費税の課税の対象とはなりません。

 また、国内において行う課税仕入に該当せず、仕入税額控除の対象ともなりません。

その他に気をつけるポイント

三国間貿易に関わる法的規制

2009年11月施行の外為法改正で、三国間貿易の規制の対象となる取引が、「売買」に関するものだけでなく、貨物の「貸借」や「贈与」も含まれるようになりました。

三国間貿易に関わる報告義務

一回当たりの支払い並びに支払いの受領が3,000万円を超える場合は、日本銀行への「支払または支払の受領報告書」提出義務があります。

三国間貿易における留意点

信用状取引の場合は、信用状条件として要求される書類には、外国の船積み地から取り寄せる書類もあり、書替えが必要となるケースがあります。つまり、信用状条件に従った書類が、信用状の期限内に完全に準備できるように十分な事前調整が必要です。
このほかにリスク回避策として、貿易保険の付保も考えられます。

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