この記事では「中小企業等経営強化法」に基づいて作られた「経営力向上計画」についてご説明します。この法律のポイントは、企業の稼ぐ力(収益力)を強化することを目指す「経営力向上計画」を作成し、申請・認定を受けることで、3年間にわたる固定資産税の軽減措置や、各種金融支援を受けることが出来るようになります。
認定を取得することによるメリットは?
中小企業の事業者が「経営力向上計画」の認定を取得することで、どの様なメリットがあるでしょうか。生産性を高める機械装置を取得した場合、
(1)3年間にわたり当該の固定資産税が半減
(2)政策金融機関の低利融資、民間金融機関の融資に対する信用保証などが受けやすくなる
(3)本計画の認定を取得することで一部、助成金等の採択に加点がされる
というメリットもあります。
上記(1)の固定資産税の減税のメリットですが、例をあげて計算してみましょう。生産性を向上する機械装置を3,000万円で取得した場合、取得時から3年で約63万円の減税となります。また、生産性向上設備投資促進税制などと併用が可能です。
「経営力向上計画」の作成と申請は?
「経営力向上計画」の主な内容は次の3点です。
(1)自社を取り巻く環境(現状認識)
(2)経営力向上の目標や指標
(3)経営力向上の内容や、向上のための簡単な計画
以上です。
申請書類は実質2枚で、非常に簡易なものです。申請先は、自社が属する事業分野の主務大臣(所管する省庁)となります。
簡素化された手続き
申請は郵送で可能で非常に簡素化されています。雛形はワード形式で経済産業省のHPからダウンロードできます。従来の補助金等は、事前準備が煩雑でしたが、経営力向上計画の認定は比較的容易であり、また認定を取得することで例えば「ものづくり補助金」の審査加点となります。
経営計画の重要性について
国は企業に対して、自社の現状をきちんと把握し、目標の設定と具体的な行動計画を求めています。つまり経営計画を作成し計画的な経営を行うことを求められています。
近い将来に設備投資等を行うのであるならば、固定資産税の半減を狙う意味でも補助金を考えてみてはいかがでしょうか?また「経営力向上計画」を作成することで「自社の将来の姿」も見えてくると思います。
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