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公益法人が保有する金融商品の状況に関する注記について

記事作成日2020/01/14 最終更新日2021/04/19

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注記の必要性

公益法人が、資産運用を図る手段として金融商品(株式その他の出資証券、公社債等の有価証券及びデリバティブ取引)を保有している場合には、その内容や運用上のリスク、運用方針等、保有金融商品の状況に関する定性的情報について、財務諸表に注記をすることが求められています。

公益法人は金融資産を財源に公益活動を実施している場合があります。公益活動を実施するために利回りの良いものに越したことはありませんが、一方でリスクが高い金融商品投資は財産が毀損してしまう可能性があり、法人の存続が危ぶまれてしまう恐れもあります。このため、金融投資を実施する場合には、リスク管理をきちんと行うことが必要であり、そのことを情報公開することで、寄附者、支援者は安心して公益法人を支援することができると考えられます。

注記対象及び注記方法、注記例

公益法人の適切な運営を図る観点から、法人の資産運用の手段として用いられる「株式その他の出資証券、公社債等の有価証券及びデリバティブ取引(先物取引、先渡取引、オプション取引、スワップ取引及びこれらに類する取引)」について、その運用次第では法人運営に相当のリスクをもたらす恐れがあると法人が判断した場合に、公益法人会計基準に財務諸表の注記事項として定められた「(17)その他公益法人の資産、負債及び正味財産の状態並びに正味財産増減の状況を明らかにするために必要な事項」として記載します。
具体的な注記例としては下記の項目を注記します。

1. 金融商品に対する取組方針
2. 金融商品の内容及びそのリスク
3. 金融商品に係るリスク管理体制
(1)資産運用規定に基づく取引
(2)信用リスクの管理
(3)市場リスクの管理
※これはあくまで一例であり、取り扱っている金融商品によっては、さらなる記載が求められています。

金融商品の状況に関する注記については、2018年度の公益法人の会計に関する研究会で実施されたアンケートの中でも理解が十分に進んでいない項目として取り上げられています。

当該注記は、財務諸表を理解する前提となる重要なものであるため、今一度、注記の記載を確認してみてはいかがでしょうか。


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