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RPA「WinActor」導入による業務効率化をじっくり解説!TOMAのコンサル事例①〜納品データの出力保存〜

記事作成日2023/04/06 最終更新日2023/04/19

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RPAを導入する企業は年々増加傾向にあります。(株)MM総研の調査によると、年商50億円以上の企業の約半数、45%がすでに導入しているだけでなく、約20%が準備・検討の段階に入っているそうです。

すでにビジネスの必須ツールとなりつつあるRPAですが、ネットの情報を見ると上手くいった話はよく目にします。しかしRPA導入に踏み切るまで、導入後に上手く機能させるまでには、きっと苦労や困難があったはずです。そのため「成功体験ではなく、過程を知りたい。知った上で慎重に検討したい」という方も多いのではないでしょうか。

今回からTOMAが導入をサポートしたRPA「WinActor(ウィンアクター)」の事例をご紹介します。導入に至った背景や、導入までの険しい道のりなど、最前線でRPA導入コンサルに取り組むTOMAのサポート事例を複数回に渡ってご紹介いたします。

単純作業によるヒューマンエラーが課題

今回RPAを導入した企業には労務管理をアウトソーシングで請け負う部署があり、約30名の社員で構成され、労務管理システムから給与または賞与の情報をファイルで出力していました。労務管理を請け負っている企業の数は約250社あり、クライアント1社にかかる作業時間は10分から15分程度。 250社をこなすには、月に約60時間を要していました。

実際の作業内容は、出力するファイルの画面を表示し、給与支給控除一覧表や給与事業所負担保険料一覧表、給与銀行振込一覧表といったファイルの出力を行います。

クライアントごとで納品フォーマットがPDFファイル、Excelファイル、テキストファイルと異なっているため、間違えて出力するヒューマンエラーが発生する課題を抱えていました。RPAを導入した企業では、出力ミスを防ぐために納品前の二重チェックを行っていましたが、担当者が退職時に引き継ぎをしていなかったり、報連相が徹底されていないことが原因で、ミスをゼロにすることはできなかったそうです。

「うちの企業は2重3重チェックでミスをゼロにしているから大丈夫」という経営者の方もいるかもしれません。しかし、重複チェックは生産性がない作業でもあるため、業務フローに重複がある場合は、極力無くすべきだと私たちは考えています。RPAは重複作業やヒューマンエラーを削減することができる有効なツールの1つです。

RPAの導入は簡単ではない!一社一社の現況に寄り添うことが大切

RPAは単にシステムを購入したり、ダウンロードすればそれで解決というわけではありません。今回の事例では、労務管理システムのシステムエラーが発生する事情があったため、それらの状況にも配慮する必要がありました。

労務管理システムのシステムエラーが発生する以外にも、クライアントへ納品するタイミングが、毎月15日~20日に集中していたため、労務管理システムのネットワーク負荷が発生して処理時間がかかるという課題がありました。そのため、処理にかかる時間を計算しながらRPAのシナリオ作成しなければならない制約もあるなど、RPAの導入は一社一社の状況に対応しながら、慎重に進めなければなりません。

純国産RPA「WinActor(ウィンアクター)」の特徴

RPAは現在、さまざまな企業が開発に取り組んでいますが、自社にどのRPAを選択するかも大きなポイントになります。TOMAがお客様に推奨しているRPAは、NTTデータの「WinActor(ウィンアクター)」です。WinActorは純国産RPAとして知られており、すでに導入実績として5,000社以上、シェアでも国内ナンバー1を誇ります。

WinActorは完全日本語対応なので操作性が優れているだけでなく、国産ならではの充実したサポート体制も魅力となっています。Windows PC端末であれば多くのソフトウェア・システムに対応しており、自動化できるシステムの幅が広いのもポイントです。

今回の事例では担当者がRPAの実行ボタンを押すと、RPAが自動で労務管理システムを起動させ、システムからクライアントごとにPDFファイル、CSVファイル、テキストファイルのデータを出力してくれるシナリオを組みました。

結果、担当者の作業は納品データを出力するお客様番号入力するだけに簡略化。月に約60時間かけていた作業を大きく削減させることに成功しました。RPA導入の効果は時間短縮だけではありません。出力データを間違えるといったヒューマンエラーもなくなり、社員の能力による作業スピードの差異や属人化の解消にも成功しました。

ヒアリングの際にお客様が望まれていた、担当者が変更になってもクライアントからの要望通りの納品物を作成できるようにしてほしいという要望を実現することができました。社員の中には一人で10社以上を担当している人もいたそうなのですが、「RPAの導入により、他の業務に注力することがきるようになった」とのお言葉をいただきました。

RPAの導入で年間660時間の工数を削減

今回、RPAの導入により、660時間/年間の工数削減に成功しました。お客様はこの結果を受けて人員コストを削減したそうです。

今回の自動化はヒアリングに1ヶ月、シナリオ作成・導入に3ヶ月と、合計4ヶ月程度で運用をスタートさせることができました。これは言い換えれば4ヶ月でほぼ100%の精度を誇る、辞める心配もなく24時間働き続ける事が出来る社員を雇うことに成功したとも言えます。

RPA導入は優秀な人材を採用したのと同じ効果があることを解説した画像

PRAは誰でも操作できることが大切

RPAを導入することで、誰がいつ、どのように作業を行なっても一定以上の成果を出すことができます。しかし、そのためには自動化のシナリオを構築する際に、誰でも操作ができるように配慮する必要があります。

自社でパソコンに詳しい人がいれば、RPAを導入することももちろん可能ですが、パソコンに詳しい人しか理解できないシナリオでは結局、業務が属人化してしまうので注意が必要です。多様な業務のRPA導入事例をもつTOMAでは、お客様の望みに応えるきめ細やかな配慮を欠かしません。過去の実績から豊富なノウハウを備えているため、さまざまな悩みや相談に応えることができます。

RPAの導入に悩まれている方はぜひ一度TOMAまでご連絡いただければと思います。

なお、今回ご紹介したRPA導入に関するサービスの詳細はこちらになります。また、TOMAでは定期的にRPA導入に関するメールマガジンを配信しております。こちらもぜひご登録ください。

RPAとは何か?費用は?などもっと基礎的なことを知りたいという方はこちらの記事もぜひご覧ください。

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