業務改善を考える際に何をもとに優先順位を決定すればよいか、結論としては業務量から判断してください。この記事では、その理由も含めて説明します。
業務改善の内容検討
「業務棚卸表」、「業務量調査」が完成したら実際にどの分野について業務改善を行うかを検討する段階に入ります。
・残業をとにかく減らしたいから仕事の効率化が優先
・売上が上がらなければ会社の存続が危うい。生産性を向上できる分野から取り組むべき
・長期的に考えるなら、人材育成をマニュアル化が必須。働く人材がレベルアップすれば将来も安泰
・新しいプロジェクトを始めたいから、全体的に業務をスリム化したい
etc
このようにどの分野に重点を置くか、まずは何から取り組むかはそれぞれの立場や会社の状況によって意見が分かれるところだと思います。どこから手をつけて良いか迷ってしまう、改善箇所の意見がまとまらない、そんな場合は調査した「業務量」を一つの指針とするのが良いでしょう。
業務量の多い順に仕事を並べ替え、業務改善する項目を検討します。年間業務量100時間の仕事を10%改善するのと、500時間の仕事を10%改善するのでは、同じ10%の改善であっても5倍の効果が望めるからです。
「パレートの法則」から改善目的を明確にする
イタリアの経済学者パレート氏が唱えた「パレートの法則」や「ABC分析」というワードを聞いたことがありませんか。上位20%の業務が、業務量全体のおよそ80%になるという法則です。
実際にまとめた業務量調査の業務項目を確認し、もしあなたの会社の業務が「パレートの法則」に当てはまる企業であれば、業務量の多いものから手をつけることをおすすめします。上位20%の中に、業務時間を削減できるもの、生産性向上をはかれるもの、人材育成に関するものがあれば、取り組んでみるのが良いでしょう。
ちなみにこの法則の利用方法は、業務改善だけにとどまりません。上位2割の商品が売上の8割を占める、顧客の2割が売上全体の8割を占めるといった法則にも当てはまるのです。
下位8割の商品をリニューアルし、売上アップを図るよりも、上位2割の売れ筋商品に新機能を追加したり、ブランド化を図ったりしたほうが、売上がさらに伸びる可能性があるわけです。
「業務改善は業務量から判断する」このキーワードは忘れないようにしましょう。
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