今回は業務改善のアイデアを事前に準備しなければならない時など、会議ではない場面の発案法を解説したいと思います。複数紹介するので、自分にあったものを実践して見てはいかがでしょうか。
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希望点列挙法
まずは「希望点列挙法」です。アイデアを出すきっかけとして、「もっとこうしたい」という希望を列挙する方法です。業務改善という視点では、改善目的を列挙するわけです。例えば、帳票の改善であれば大元の改善ポイントは「ミスを削減したい」であっても
・記入箇所を減らしたい
・重複チェックを減らしたい
・システム入力を簡略化したい
希望点をいくつもあげてみることで、一つの目的に限らない斬新なアイデアが生まれる可能性があります。
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欠点列挙法
希望点列挙法とは逆に、現状の良くない部分を複数あげていくアプローチが「欠点列挙法」です。仕事の中で不満なこと、不便なこと、面倒臭いと思っていることなどをあげていき、問題点を改善させる方法を考えます。希望点列挙法は常識にとらわれない自由なアイデアを、欠点列挙法は現実的かつ堅実なアイデアを出すのに優れています。
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なぜなぜ分析
トヨタの元副社長の大野耐一氏が考案したとされるアイデア発案法です。問題点や改善ポイントに対して、なぜという自問自答を5回繰り返し、問題の本質を探る方法です。
お腹が空いた
なぜ→昨日から何も食べていないから
なぜ→食べ物が家にない
なぜ→買い出しに行く時間がないから
なぜ→自宅からスーパーが遠いから
なぜ→山の中に家があるから
改善案→ネットスーパーを利用する
以上のようになぜを繰り返すと、改善案を探りやすくなります。
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マンダラート
最終的な目的に対して解決案を連想して行くことで問題をどうすれば解決できるかを導き出す方法です。メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手も実践していたことでも有名です。3×3の9マスの真ん中に最終目的を書き、それを実現させるために必要な要因を周りの8マスに書き出します。次に、8つの要因を解決させる方法を8つ考えます。スモールステップで何から始めれば良いかが明確になる発想法です。
いかがでしたか。アイデアを出すのが「苦手」と言っている人は、足し算が苦手と言っているのと同じです。発想法は練習することで身につけられる技術だと思ってください。