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一般社団法人の理事会開催のルール

記事作成日2022/11/01 最終更新日2022/11/08

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一般社団法人が業務に関して何らかの意思決定を行う際に、理事会にて決定する場合があります。理事会を置くことで、社員総会を開催せずとも意思決定が行えるため、迅速に対応することが可能です。社員が少なければ理事会を設置しなくても問題ありませんが、多い場合や複数拠点があるような場合は効率化の点から、理事会を設けた方が良いでしょう。この記事ではその一般社団法人の理事会について解説します。

そもそも理事会とはなにか

理事会は、理事全員で組織する合議機関であり、前述したとおり一般社団法人の業務の意思決定を行います。理事会の具体的な役割は次のとおりです。

(1)業務執行の決定
(2)理事の職務執行の監督
(3)代表理事の選定及び解職

理事会の開催頻度

一般法人法(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律)には、理事会の開催頻度について、定めがありません、しかし、代表理事や業務執行理事は、3か月に1回以上、自己の職務の執行状況を理事会で報告する義務があります。但し、この報告は定款で「毎事業年度に4か月を超える間隔で2回以上その報告をしなければならない旨」を定めた場合は、3か月に1回以上の頻度で報告する必要はありません。

よって、定款の定めにより、事業年度に2回以上、例えば4月1日から翌年3月31日までを事業年度とする法人において、6月と3月に報告のための理事会を開催するということも可能です。

招集通知

①招集権者

理事会の招集権は、定款又は理事会での定めが特になければ、理事にあります。理事会を招集する理事を定款又は理事会で定めた場合には、当該理事が招集権を有します。

もっとも、当該理事以外であっても、招集権を有する理事に対して理事会の目的である事項を示して理事会の招集を請求することができ、請求日から5日以内に、請求日から2週間以内の日を理事会の日とする理事会の招集の通知が発せられない場合には、理事会招集請求を行った理事が、理事会を招集することが可能です。

また、監事も、理事の不正行為や定款違反事実等があると認め、必要があると認める時は、理事会招集権限を有する理事に対して、理事会の招集を請求することができます。

②招集通知の時期

招集権者は、理事会の日の1週間(定款でこれを下回る期間を定めた場合はその期間)前までに、各理事に対してその通知を発しなければなりませんが、 各理事及び監事の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催することができます。

③招集通知の方法

一般法人法上は、招集通知が書面でなければならないとはされていません。定款で招集方法について特別な定めがないのであれば、口頭で招集通知を発しても適法です。

決議の方法

理事会の決議は、原則として、議決に加わることができる理事の過半数が出席して、その過半数で行います。この定足数及び決議要件について、定款で厳しくする方向に変更することができます。なお、特別利害関係者である理事は議決に加わることができません。

書面決議

書面決議(決議省略・理事会のみなし決議)の方法であれば、一堂に会して理事会を実際に開催する必要がないため、理事全員の同意を容易に得られる場合は便利な規定です。

ただし、法人法96条には「理事会設置一般社団法人は、理事が理事会の決議の目的である事項について提案をした場合において、当該提案につき理事(当該事項について議決に加わることができるものに限る。)の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたとき(監事が当該提案について異議を述べたときを除く。)は、当該提案を可決する旨の理事会の決議があったものとみなす」と規定されていますので、事前に理事全員への提案書の送付とそれに同意する理事全員の同意書が必要です。

また、理事が提案した理事会の目的事項につき、監事が異議を述べたときは理事会の決議省略をすることはできません。この場合、理事が提案した議案が否決されたわけではありませんので、実際に理事会を開催してその決議を経ることになります。

社員総会と理事会の違い

社員総会は理事会と同様に意思決定を行う機関です。社員によって構成され、全ての社員が議決権を有します。意思決定をするという点では理事会と変わりませんが、社員総会は議決権の過半数を有する社員を集めて開催しなければなりません(定款に定めている場合はこの限りではありません)。そのため例えば、全国に拠点がある組織のような場合は開催するだけでも一苦労です。※社員総会の開催ルールについては、以下の記事を参考にしてください。

一般社団法人の社員総会の開催のルール

解決策としては、社員総会では重要な事項を決定し、理事会では日々の業務に関する事案を決定する、など使い分けることで効率的に意思決定が行えるようになります。

TOMAでは一般社団法人の定款の見直し、改定について支援サービスを提供しています。また、開催の仕方についてのコンサルティングも行っております。サービスの詳細はこちらよりご覧いただけます。

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