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海外赴任者の給与設計方法

記事作成日2020/02/11 最終更新日2020/04/20

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海外赴任者の給与設計の考え方

日本で勤務する際の給与は、総額を決めた上で、所得税や社会保険料を控除した「手取額」を支給しますが、海外赴任者の給与は海外赴任によって、給与水準が増減することを避けるため、「手取額」から所得税や社会保険料を逆算する方法が多く採用されています。

基本給の設定方法

海外赴任者の海外基本給の設定方法は大きく分けて以下の3つの方式があります。

海外基本給 採用傾向

別建て方式
【設計方法】
勤務地における必要生計費を自社で調査し設定する方法や、他社の資料等を参考に設定する方法。

【特徴】
日本国内で支給される給与とは全く無関係に決定する方式であり、明確な根拠が示しにくい。

8.7%

購買力
補償方式
【設計方法】
「日本における生計費×生計費指数×為替レート」 ※生計費指数は、外資系人事コンサルティング会社が発表するデータを購入する

【特徴】
日本での生活水準を海外赴任地国でも維持するという考え方で、自分以外の第三者の購買力を補償。

71.2%

併用方式
【設計方法】
日本勤務時の月額手取額をそのまま海外基本給とする方式。

【特徴】
日本国内で支給される給与をそのまま使用する為、社員への説明もしやすく納得性も高いが、円建てで支給をする為、為替の影響が大きい。

20.2%

※採用傾向は、労政時報「2018年海外赴任者の処遇」より引用
※端数の関係上、101%となっております。

各種手当

前述①~③いずれの方式においても、基本給とあわせて、次のような手当を支給するのが一般的です。

各種手当
 ①海外勤務手当  海外勤務に伴う苦労や不便を金銭で補償する奨励金
 ②ハードシップ手当  生活環境の厳しい地域に勤務する赴任者に対する慰労金
 ③帯同家族手当  海外勤務に帯同する家族に対する手当
 ④住宅手当  赴任現地での住居費
 ⑤留守宅手当  国内社会保険料相当分、国内残留家族生活費相当分のいずれか又は両方の意味合いで支給する手当

なお、手当を支給する場合は、海外赴任者規程に支給要件、支給金額(役職に応じて変動する場合はその役職名)等を明確に定める必要があります。

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