前回のコラムでは、M&Aにおける株式譲渡の成功事例(依頼主である売主様にご満足いただける買手様を斡旋)をご紹介させていただきました。今回のコラムでは、PMIと呼ばれるM&A後の経営統合についてご紹介させていただきます。
PMI(Post Merger Integration)とは
PMIとは、当初計画したM&A後の統合効果を最大化するための統合プロセスを指します。統合の対象範囲は、経営、業務、意識など統合に関わるすべてのプロセスに及びます。言うまでもなく、M&Aは、株式の譲渡などを成立させることそれ自体が目的ではありません。
M&Aにより法的にひとつの会社になったとしてもそこで働いているのは生身の人間です。社内制度もシステムも組織文化もまったく異なる企業がひとつになること、そして、事業活動を標準化した上でさらにM&A両企業の相乗効果を高め、企業価値をあげていくことは容易なことではありません。
PMIは、一連のM&Aプロセスにおける総仕上げであるとともにM&A成功の鍵を握る最も重要なプロセスといえます。
PMI実行のポイント
PMIは、「短期的(統合100日後)な統合計画の策定」「統合計画の実行」「統合計画実行の追跡分析」の順に行われます。「短期的な統合計画」とは、現状との差異を洗い出し、短期的に達成すべき目標に向け、実施すべき事項を実務レベルに具体化した計画をいいます。この計画を達成するための統合初日のプラン作成は大変重要になります。
また、PMIはその実行が適切な責任者によって追跡分析され、適時修正されなければなりません。特に、進捗状況を管理するとともに、相乗効果の実現など定量的な目標だけでなく定性的な目標に対しても管理指標を設定して定期的に達成状況の追跡分析を行うことが重要となります。
最後に
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