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M&Aにおける仮想化技術の応用

記事作成日2016/12/13 最終更新日2021/01/13

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仮想化技術とは?

「仮想化技術」とは、ITにおけるひとつの分野であり、サーバーなどのハードウェア内のリソース(CPU、メモリ、ディスク)を、物理的な構成にとらわれずに、論理的に統合・分割できる技術のことです。
仮想化にはサーバー仮想化・ストレージ仮想化・デスクトップ仮想化・ネットワーク仮想化などさまざまな種類があります。

何ができるのか?

仮想化の最大の特徴でありメリットといえるのは、サーバー環境を「カプセル化」し、ファイル感覚で管理できるようになることです。分かり易く言えば、これまでサーバー(ハードウェア)を10台保有していた場合、1台のサーバー上で10個のファイルとして管理することができるのです。

ファイルとして管理できるということは、リソースが許す限りはいくらでもコピー&ペーストができるということです。追加コストはかかりません。また、ハードウェアに起因する障害からも隔離されます。バックアップ・リストアもファイルのコピー感覚で簡単にできます。これらは、サーバー統合やレガシー延命、クライアント統合、BCP対策等の場面で活躍します。

M&Aとの関係

それでは、この仮想化技術がM&Aとどのように関係してくるのでしょうか?M&A、特にPMI(Post Merger Integration: M&A成立後の統合)フェーズにおける最大の障害は「異なる文化」と「異なるシステム」にあると言えます。顧客情報・販売情報・財務情報、どれをとってみてもシステムも異なれば、データ形式も異なります。このように「システムの壁」はM&Aにおけるシナジーを追求する上でさまざまな問題を生じさせます。

システムの壁を乗り越える

システムの壁を乗り越えることは可能なのでしょうか?
では、もう一度「仮想化」の定義を思い出してください。「物理的な構成にとらわれずに、論理的に統合・分割できる技術」ずばり「データ仮想化」です。

データ仮想化では、複数のシステムを横断しデータを仲介するハブシステムによって、あたかもワンプラットフォームのようなデータの流通と統合を実現することができます。