会社は存続する以上、継続して成長し続けなければなりません。しかし、事業のライフサイクルは導入期・成長期・成熟期・衰退期を経ることになります。
ひとつの事業を営んでいるだけの会社は、いずれその事業が成熟期を迎えることになり会社自体の成長も止まってしまいます。そして衰退期を迎えると最終的には会社を畳まざるを得ない状況になってしまいます。
会社を成長させ続けるために有効な手段としては、自ら新規事業を立ち上げるか、すでにでき上がった事業を買収するM&Aがあります。このコラムではM&Aに着目し解説したいと思います。
M&Aのメリット・デメリット
(1)メリット
新規事業が軌道に乗るための時間を節約することができ、会社の成長に寄与できること
(2)デメリット
買収対象会社の価値やリスクをよく知らないまま買収してしまい、想定よりも高額な金銭を支払ってしまったり、買収会社自体に大きな損害を与えてしまったりするリスクがあること
M&Aのデメリットの解消方法
上述したデメリットを解消するために行うのが、デューデリジェンスという手続きです。デューデリジェンスとは、M&Aを行うにあたって買収対象会社が投資を行うに当たり十分な価値があるのか、またどのような潜在的リスクがあるのかを調査する作業をいいます。
デューデリジェンス
デューデリジェンスでは、買収対象会社の貸借対照表に計上されている勘定科目ごとにそれぞれの残高が適正であるかを確認するという手続きがとられ、正常収益力や損益内容の把握、議事録や主要契約書の閲覧をします。
さらに担保設定、訴訟事件、後発事象(次期以降の財政状態や経営成績に影響を及ぼすもの)、保証債務等のオフバランス項目、チェンジオブコントロール条項(M&Aにより経営権の移動が生じた場合、契約内容に何らかの制限がかかったり、他方の当事者によって契約を解除することができたりする規定)の有無を把握していき、買収対象会社を取得する際の価値やリスクを把握していきます。
こうして価値やリスクを把握することで、安心で正確に会社を買収することができ、会社の成長に寄与することができます。
TOMAグループには、デューデリジェンス等のM&Aを専門に行う部署がございます。もし買収等のM&Aをお考えでしたらお気軽にご相談ください。デューデリジェンスのサービスはこちらよりご確認ください。