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中小企業のためのグループ経営戦略 ~デューデリジェンスの種類

記事作成日2018/03/09 最終更新日2018/05/21

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前回のブログでは、成長スピードを上げるためのM&Aについて記載しました。

その際、買収するために財務的・法務的実態を正確に把握していないと、買収後にトラブルが生じる恐れがあり、そのために会社を買収するためのデューデリジェンス(以下、「DD」といいます。)などの手続きを入念に行う必要があります。今回は、そのDDの種類についてご紹介いたします。

DDにおける調査対象分野は多岐にわたるため、さまざまな種類のDDがあります。
この中でも特に重要な分野のDD(①ビジネスDD②財務・税務DD③法務DD)について記載します。

1.ビジネスDD

ビジネスDDとは、M&A対象会社の経営状況や経営資源を調査し、M&Aを行うことによって自社にどれくらいのシナジー効果を生み出すことができるかの分析や買収する上でのリスク評価等を実施し、買収可否の判断や事業計画の修正に役立てるものです。

M&Aを行ううえでこのビジネスDDは最も重要なDDといえます。なぜなら②財務・税務DD、③法務DDを行った結果、財務・税務上や法務上のリスクは低くでたとしても、M&Aをしても自社にとってまったくメリットが無ければ、そもそもM&A自体を行う必要はないということです。

このビジネスDDは、外部の専門家を雇いサポートを受けることもできますが、主導権は自社の実情を知っている自社の内部のプロジェクトチームや担当者が握ることをおすすめします。

2.財務・税務DD

財務DDは、財務情報に関する企業価値評価を調査することです。
財務DDの主な目的は、買収対象会社の財務状況の実態把握や、企業価値評価の元となる情報やM&A後に発生しうる財務リスクやシナジーに関する情報を入手することです。

税務DDは、文字通り税務に関する調査です。
税務DDの主な目的は、税務上の取扱いが不明確な項目を把握することや、過去の税務調査の実績から税務上の問題点を把握した上で追加納税などのリスクを把握します。

財務・税務DDの結果は、買収条件や買収価格に影響しますのできわめて重要な手続きといえます。また、財務・税務DDは専門性が高い分野ですので、外部の監査法人・税理士法人などに依頼することが一般的です。

3.法務DD

法務DDとは、買収対象会社の法務リスクに関する調査をいいます。
法務DDの主目的は、取引内容、株式、許認可、人事労務といった分野で各種の契約書をレビューし買収対象会社のコンプライアンスの状況を確認します。

法務DDも外部の弁護士などに依頼することが一般的です。TOMAグループでは、デューデリジェンス等のM&Aを専門に行う部署がございます。もし買収等のM&Aをお考えの方がいらっしゃいましたらお気軽にご相談ください。