今回は
①経理業務がなかなか改善されないのはなぜ?
②経理と財務は別物
という2つのテーマについて解説したいと思います。
経理業務がなかなか改善されないのはなぜ?
経理がどういう仕事をしているかを説明できる人はなかなかいません。実は経理社員でさえも自分が何をやっているのかを、アウトプットの内容を分かりやすく説明できないのです。
会社が取引した結果が請求書や領収書などの書類になって、経理部へ回っていきます。経理部ではその書類を見ながら、取引を簿記のルールに従って、科目ごとに区分し集計していきます。この「簿記」という言葉や「借方・貸方」と聞いただけで、一般の人は頭が痛くなります。
そのため経理以外の人は経理の仕事を「なんかめんどくさいことをやっている」「自分には関係ない」と考えており、それ以上詳しく知ろうとはしません。こうして長い間、経理部はブラックボックス化されていったのです。
経理部をオープンにしてブラックボックスから脱却しましょう!
経理と財務は別物
試しに、あなたの会社の経理社員に以下の質問を投げかけてみて下さい。
質問1. 今、いくらまでなら設備投資をしても大丈夫ですか?
質問2. 売上が前年対比5%ダウンしたら、いつ資金ショートしますか?
その日の内に回答があれば優秀です。3日以内でも合格です。1週間たっても回答がない場合、その社員にはお金の事を任せないほうがいいでしょう。学校では資金繰りは教えてくれません。資金繰りは実務によって身についていくからです。
それも、一度イタイ目にあって、本当の怖さが分かります。ですから、簿記の知識があっても経営者が必要とするお金の仕事はすぐに出来ないのです。
資金繰りは「誰も教えてくれないから出来ません。」「責任が伴うので嫌いです。」これが経理社員の本音です。ですから、中小企業の選択は次の2つです。
選択1. 経理は結果を集計するだけと割り切ってコストを削り、資金繰りは社長がやる
選択2. ルーチン作業時間を短縮し、お金を任せられる人材を育てる時間にあてる
経理に期待することをハッキリさせましょう!
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