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「稼働率」の無駄を浮き彫りにする

記事作成日2019/03/20 最終更新日2019/03/26

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仕事時間を無意識に調整してしまう

稼働ロスは業務改善のポイントであることを前回は解説しました。しかし、稼働ロスをなくすことはかなり難しいと言われています。その理由は「稼働ロスは見える化させることが非常に難しい」からです。

例えば、1時間で終わる仕事に対して、2時間の時間があったとします。すると、1時間で仕事を終わらせて、残りの時間を別の業務に当てるという人は意外に少ないもの。人間は業務時間全てを使って、仕事をする性質があるのです。これは必ずしも「ラクをしたい」、「サボりたい」という怠惰な気持ちからくるわけではありません。無意識のうちに時間を調整してしまうのです。

明らかにぼーっとしていたり、居眠りしていたいり、雑談ばかりしていればわかりやすいですが、外からみると一生懸命働いているように見えるので、「稼働ロス」だと断定することが困難なのです。

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「稼働率」がわかりやすい業種はごく一部

工場などの流れ作業や、開始時間と終了時間がはっきりしている大学の授業、営業時間が決まっている飲食店やテーマパークなどは稼働率に無駄が発生しにくい仕事です。

また、工場では、1時間でいくつの製品が完成していないとおかしい、テーマパークでは、何時までに指定個所のトイレ掃除が完了していないといけない、といった作業の達成度を測る尺度が存在する場合が多く、稼働率の無駄が見えやすい傾向があります。しかし、このような仕事はごく一部です。

あいまいな「稼働率」を見える化するには

一般的なオフィスで行われている仕事での、稼働率を「見える化」するにはどうしたら良いでしょうか。方法の1つが、業務に対する適正な作業時間を定めることです。

例えば1件の帳票処理にかかる時間が30分とした場合、それを何件行うかで、業務の作業時間を算出します。それぞれの業務量を合算した時間をその部署の業務時間とします。

作業時間を大幅に超えてしまっている場合には、イレギュラーな作業が入ったりしていないかを確認しましょう。問題もなく、作業が遅れているだけであれば、改善を検討すべきです。

ただし、作業時間を設定する場合は、あまり厳しくしすぎないようにしましょう。急いで仕事をするあまり、ミスを誘発する可能性があるからです。逆にミスもなく、設定した作業時間を大きく上回る場合は、かなりの練度を持った従業員として、評価すべきでしょう。

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