電話対応に関する業務改善において、最も良い方法は電話をなるべく鳴らせない工夫を考えることです。顧客や取引先、誰からどんな内容の電話が多くかかってくるのかを調査し、その多寡に応じた対応策を講じます。
顧客からの問い合わせが多い場合
スーパーマーケットや飲食店、フィットネス事業などB to Cの事業を行っている会社は利用者からの問い合わせが多く入ります。その際に、度々聞かれるような内容は、自社ホームページの問い合わせに「よくある質問」というページを用意すれば、問い合わせ件数を減らすことができるでしょう。また、電話はなく、問い合わせ内容を記入してもらうフォームを用意すれば、後から届いたメッセージをまとめて確認して、個別に返信することが可能です。
代表電話しかない場合
会社の電話番号が代表1つしかない場合、様々な部署宛の電話がすべてひとつの番号で受けることになってしまいます。そのため、架電調査の結果、かかってくる割合の多い部署には専門の番号を用意すると、余計な取次を少なくすることができます。自社ホームページにも、部署ごとの問い合わせ先を記載します。
社員の外出が多い場合
営業宛に電話がかかってきても外出中というのはよくあることだと思います。外出が多い社員には、社用携帯を持たせると良いでしょう。そうすれば電話がかかってきた際にも、携帯番号を伝えれば取次の手間が省けます。
どんな対策を講じても電話が鳴り止まない場合
どんな対策をしても電話の回数が減らない、引っ切り無しに電話が鳴る場合は、時間を制限するのも1つの手段です。受電受付時間を制限し、それ以外の時間には留守電にし、電話には出ないようにします。時間の制限ができない場合は電話交換手を持ち回りで担当したり、パートを雇ったりするのも良いでしょう。
以上のように、なるべく電話ではない方法での問い合わせを模索する、あるいは電話がかかってきてもなるべく担当者に直接つながる工夫を考えることが業務改善の第1歩です。この改善は、もちろん従業員のストレスを緩和させるだけでなく、顧客や取引先、問い合わせる側にも親切なサービスになります。