会議を円滑に進行する方法 その1
第31回では、会議の特性は7種類あることを紹介しました。今回からは、それぞれの会議の進め方や、進行方法を解説したいと思います。
方針を決める会議は事前準備が大切
会社の方針や予算、採用計画に業務担当者、人事異動など業務を進める上でさまざまなことを決めないといけません。この会議では決裁を下す担当者と、決裁者が正しい決裁を下せるよう、判断材料を説明・提案をする担当者に分かれます。質疑応答を繰り返しながら、より正しい判断が下せるように会議を進行していきます。会議をうまく進める上で大切なポイント、成功の可否は会議前の「準備」にどれだけ時間をかけられるかがポイントです。
例えば、スーパーマーケットを新たに出店する場合、商圏分析が必須です。
・商圏に暮らす人口はどのくらいか?
・商圏に暮らす人の消費金額は?
・予想利用者の年齢層は?
・交通の利便性は?
・競合他社が近隣にあるかどうか?
・将来の人口増加が見込める地域か?
決定を下すにはさまざまな要素を総合的に判断しなければなりません。
決裁者はある程度の役職についている場合が多く、正しい決断をしなければならないという責任と重圧によるストレスがあります。プレゼン担当者は、決裁者が決定を下せるだけの資料がそろっているかどうか、資料に間違いがないかどうか、質問された際の応答をシミュレーションするといった事前準備が大切です。準備不足などが原因で、プレゼンが上手くいかなければ決定が先延ばしになり、何も決まらず時間だけが過ぎていくことになっていまします。
決裁する立場の人の意識も重要
逆に、決裁者は、自分の立場をしっかりと意識することが大切です。自分が決めなければ、事業が前に進まないことを自覚し、もし決裁が下せないという場合には、提案者になぜ決裁が下せないのか、決裁をするためにどんな資料が必要なのかを明確に示す必要があります。もし、決裁者に意識が足りないと感じた場合は、提案者が何をどれだけ準備しなければならないかを事前にヒアリングするのも良いでしょう。