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海外決算書の科目 英語→日本語簡易対訳 貸借対照表編

記事作成日2016/09/01 最終更新日2021/12/13

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日本で勤務している方向けに、海外の決算書で使われている勘定科目についての英語→日本語への簡易対訳について記載します。

なお、記載は読者への便宜を図るために制作されたものにすぎません。このため、訳語は一般的な例としてお考えください。

>>海外決算書の科目 英語→日本語簡易対訳 損益計算書編 はコチラ

貸借対照表に登場する英語についての対日本語訳一覧

英語 日本語 備考
Balance sheet 貸借対照表 ※1
Current assets 流動資産
Gross amount due from customers for contract work-in-progress 契約業務に係る顧客に対する総債権額 ※3
Inventory 商品・製品
Prepaid operating expenses 前払費用
Trade and other receivables 営業債権及びその他の債権
Investment securities 有価証券
Derivatives デリバティブによる資産
Cash and cash equivalents 現金及び現金同等物 ※4
Assets or disposal groups held for sale 売却目的保有に分類される資産 ※5
Non-current assets 非流動資産 ※2
Property, plant and equipment 有形固定資産
Investment properties 投資不動産
Intangible assets 無形固定資産
Land use rights 借地権
Investment in subsidiaries 子会社株式
Investment in associates 関連会社株式
Deferred tax assets 繰延税金資産 ※8
Other receivables その他の債権
Investment securities 投資有価証券
Current liabilities 流動負債
Provisions 引当金
Deferred capital grants (補助金の)繰延収益 ※6
Income tax payable 未払法人税
Short-term loans payable (短期)借入金
Gross amount due to customers for contract work-in-progress 契約業務に係る顧客に対する総債務額 ※3
Trade and other payables 買掛金及びその他の未払金
Other liabilities その他の負債
Derivatives デリバティブによる負債
Liabilities or disposal groups classified as held for sale 売却目的保有に分類される負債 ※5
Non-current liabilities 非流動負債
Provisions 引当金
Deferred capital grants (補助金の)繰延収益 ※6
Deferred tax liabilities 繰延税金負債 ※8
Long-term loans payable (長期)借入金
Other payables その他の負債
Equity attributable to owners of the Company 親会社に帰属する資本金及び剰余金 ※7
Share capital 資本金
Treasury shares 自己株式
Retained earnings 利益剰余金
Other reserves その他の積立金
Reserve of disposal group classified as held for sale 売却目的保有に分類されるグループに関する積立金 ※5
Non-controlling interests 非支配持分 ※7

備考欄の解説

※1 Balance sheet 貸借対照表

シンガポールでは、連結財務諸表であってもBalance sheetという見出しから始まり、連結の残高(Group)と親会社の残高(Company)をそれぞれ開示している例を多く見ます。

一方、損益計算書とキャッシュ・フロー計算書は連結の数値のみの記載となっている例が多いです。

なお、日本では流動資産→固定資産→(繰延資産)→流動負債→固定負債→純資産の順に開示されますが、国際財務報告基準(IFRS)では、特に規定がないため、いくつかのパターンがあります。

※2 Non-current assets 非流動資産

固定資産のことです。Fixed assetsやLong term assetsと表示する場合もあるかと思いますが、国際会計基準ではNon-current という表現を使っています。

※3 Gross amount due to customers for contract work-in-progress     契約業務に係る顧客に対する総債務額など

国際会計基準第11号の規定により、工事進行基準による収益認識をする場合に表示される科目です。なお、日本ではこのような表示はありません。

なお、契約業務に係る顧客に対する総債権額とは、「工事の原価+利益-中間請求額」を意味しています。

※4 Cash and short-term deposits 現金及び現金同等物

日本で言う現金及び預金(現金預金)と同様に解してください。

※5 Assets or disposal groups held for sale 売却目的保有に分類される資産など

国際財務報告基準では、売却目的で保有する非流動資産や廃止事業がある場合には別記することが求められていることから、表示しています。実務ではあまり見かけないのではないでしょうか。なお、日本ではこのような定めはありません。

※6 Deferred capital grants (補助金の)繰延収益

国際財務報告基準によると、政府から補助金を得た場合は、補償対象となる費用に対応させるため、対象となる資産の減価償却にあわせて収益へ振り替える場合があります。このときに、将来の収益となる金額が繰延収益として負債に計上されます。日本においては、繰延収益という概念が日本の会計基準や実務で導入されていません。

※7 Equity attributable to owners of the Company  親会社に帰属する資本金及び剰余金

国際財務報告基準では、連結貸借対照表を作成する場合、親会社に帰属する発行済み資本金及び剰余金や非支配持分残高(昔は少数株主持分と呼ばれていました)を表示するように求められています。

※8 繰延税金資産と繰延税金負債

日本では、繰延税金資産や負債に関連した資産・負債の分類に基づき、繰延税金資産については流動資産または固定資産として、繰延税金負債については流動負債または固定負債として表示しなければならないこととなっています。

しかし、国際財務報告基準では、すべて非流動資産もしくは非流動負債の部に表示することとなっています。

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