今回は、諸外国における相続税や贈与税の制度について記載します。
筆者が居住するシンガポールでは、相続税や贈与税がありません。意外かもしれませんが、相続税や贈与税がない国は数多くあります。ASEAN地域を例に見ていると、香港やベトナム、マレーシア、インドネシアが挙げられます。
近年では、タイが相続税を導入しましたが、反対意見が数多くあり導入までに時間がかかったと聞いています。
相続税が導入されていないと特定の一族に富が集中し、貧富の差を拡大させてしまう傾向があります。先ほどご紹介したタイは貧富の差が大きい国ですので、相続税が導入されたことにより長期的には格差が是正されていくのかもしれません。
さて、話は日本へ変りますが、平成27年の基礎控除額の引き下げにより、東京などで住宅をお持ちの方は、相続税の課税対象となる可能性が高くなりました。私に関係ないと思われる方でも、一度試算してみる事をお勧めします。日本においては相続税対策がテーマとなっており、各種雑誌に相続税に関する特集が掲載されています。