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シンガポール法人の清算など

記事作成日2017/10/13 最終更新日2018/06/05

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はじめに

今回はシンガポール法人での活動を停止するときに、どのような手続きを踏めばよいのかについてご説明をします。検討すべき選択肢はいくつかあります。

Strike off(ストライク・オフ)

これは、シンガポールの登記局(ACRA)へシンガポール法人の登記を抹消する手続きをいいます。申請する前に、納税や買掛金等の債務の弁済を行い、資本を払い戻すなどして、負債ゼロ、資産ゼロの状態にしてから申請を行います。Strike off申請の要件を満たすためには、下記のWebsiteに記載されている要件を満たす必要があります。

https://www.acra.gov.sg/components/wireframes/howToGuidesChapters.aspx?pageid=1323#1324

Members’ Voluntary Winding up(任意清算)

これは、会社で清算の意思決定をして、清算人の下に会社法で定めたルール通りに会社を閉じる手続きをいいます。

清算手続きには、債権者から申し出る場合と裁判所命令による場合もありますが、実務で多く用いられるのは、上記の清算手続きです。清算までは1年程度かかるといわれています。

Dormant Company(休眠会社)

これは、会社を閉じるのではなく休眠状態にしておくことをいいます。休眠と認められるには、基本的に会計帳簿に取引の記載がないことが求められます。詳細は割愛しますが、将来事業を再開するかもしれない場合は、休眠状態にするケースも散見されます。