今回は趣が変わってイスラム文化に関する記事です。シンガポールに在住しているとイスラム教の方もいますのでイスラム文化に接することになります。いままでイスラム教の方と接する機会がない我々にとって、日本ではなかなか気づかないことですので今回あえてブログに記載することとしました。
イスラム文化の中でも特徴的なことのひとつであるハラール (Halal)についてお話をしたいと思います。実は今後日本国内において重要な知識になるかもしれません。
イスラム教では豚・アルコールの飲食が禁止されている
日本ではあまり有名ではないのですが、マレーシアやインドネシアのようにイスラム教徒が多くいる国においては、豚・アルコールなどの提供は気をつけなければなりません。なぜなら、イスラム教ではこれらの飲食が禁止されているからです。
また、近年の日本政府の積極的な訪日勧誘活動により、2013年は過去10,364,000人(前期比24%増)に及び、マレーシアやインドネシアからの来日数も過去最高の313,300人となっています。このため、日本国内においてもイスラム教徒が多く来日することから気にすべき事項になってきました。(統計は日本政府観光局JNTO調べ)
ハラールとは?
イスラム法において合法なものの事をハラールといい、非合法なもののことをハラームといいます。そして、最近ではハラールでない物の事を非ハラール(non halal)と称する事もあります(NPO法人日本ハラール協会HPより)。
ハラールの食品のみを口にすることは神の教えに忠実に従うこと、すなわち信仰そのものです。単なる好き嫌いではありません。このため、イスラム教徒は食品がハラールかどうかはとても気になることで、ハラームもしくは非ハラール(non halal)な食品は購入しません。
ハラール認証の必要性
イスラム教徒は食品を購入するにあたりハラールであることを認証されている食品かどうかを判断基準としています。食品を提供する側からみると、自社の食品がハラールですということができればイスラム教徒に方にも購入していただけるチャンスが生まれるのです。このため、ハラール認証機関のハラール認証を受けることも有効だと思います。日本国内にもハラール認証機関はホームページで検索したところ複数あります。検討してみてはいかがでしょうか?
ただし、ハラールの認証についてはイスラム教徒の方の信用度合いが認証機関や国によって違いますので、ご注意ください。
ハラールの考えは食品だけには限らない
ハラールとは、食品のみならず安全な生活を示すためのガイドラインであり、イスラム教徒にとっては無くてはならない規準なのです。このため、化粧品や医薬品、介護用品、金融など様々なサービスにも適用されます(一般社団法人ハラル・ジャパン協会HPより)。筆者もマレーシアがイスラム金融の中心になることを目指している旨の話を耳にしたことがあります。さまざまな業種で影響を及ぼす可能性がありますので一度ハラールについて調査されてはいかがでしょうか?
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