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理念・クレドの作成は利益を高める効果がある?

記事作成日2024/09/10

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会社経営している中で、悪くはないけど思ったよりも利益が出ていないという方は結構いらっしゃいます。では、現状よりもさらに利益を伸ばすためには一体何を行えばよいのでしょうか。

利益を伸ばすためには様々な方法が考えられますが、この記事では、利益を出すためのアプローチの一つとして、理念・クレドの作成について解説いたします。利益が思うように伸びないとお悩みの方はぜひ本記事の内容をご参考にしてください。

なお「クレド」について知りたい方は下記の記事もご参考にしてみてください。

社員一人ひとりのマインドが利益を左右する

社員が持つ働く際のモチベーションは会社の利益を大きく左右することは言うまでもありません。その中でも、以下のような従業員のマインドについて経営者の皆様は悩まれていないでしょうか。

・社員にやる気がなく利益に繋がる行動をとってくれない

やる気が低い社員の特徴としては、業務への関心の減少、タスクの遅延や品質低下、チームワーク不足、フィードバックへの無関心などが挙げられます。

上記のような、やる気が低い社員が増える理由としては様々な要因が考えられます。例えば、社員間のコミュニケーション不足、適切なリーダーシップの不在、ビジョンや目標が無い、などが原因となって、社内にやる気がない社員が増加します。

そうした中、取られている一般的な解決策は待遇改善に目を向けた策ばかりですが、待遇改善で本当に状況は改善するのでしょうか?確かに給与アップ等の待遇改善はカンフル剤にはなり、一時的な効果にはつながります。しかし、それは一時的な対策であり、継続した対策にはならないのが実情です。

そこで、継続した対策としてご紹介したいのが理念・クレドの作成になります。次の章からはなぜ理念・クレドを作成すると良いのか、その理由とヒミツをご紹介します。

理念・クレドは利益に繋がるのか

それでは、理念やクレドを作成することが本当に利益に繋がるのかご説明します。そもそも、利益を出すためにはまず、売上を上げなければいけません。なお、売上とは以下の計算式で算出します。

「単価」×「お客様数」×「頻度」

単価を上げたいけどそれは難しい…
となれば後ろの2つである「お客様数と頻度」を上げていく必要があります。そのためには

①お客様が社員につくこと
②社員が会社につくこと

が必要です。

お客様から支持される社員

最前線でサービスを提供しているのは社員の皆さんです。どんなにお金をかけて広告を打ってお客様数が増えても現場の社員が顧客満足度を上げる対応をしなければ、次の来店客数、来店頻度は稼げません。

そのため、社員のレベルを上げてファンがつくようにする必要があります。この人に会いたいからもっと来たい、あるいはBtoBなどであれば、この人に仕事をお願いしたい、そのように顧客から思われることで、売上が上がり、利益創出に繋がります。

社員から支持される会社

社員が辞めてしまうと元も子もありません。せっかくお客様が社員のファンになっても、その社員が居なくなれば、離れるお客様も少なくありません。

つまり、売上を上げて利益を出すためには「お客様が社員につき、社員が会社につく」ことが必要です。その関係性を構築するために効果を発揮するのが理念・クレドです。

理念・クレドの効果について

理念・クレドによりお客様から支持される社員が生まれやすくなる

理念やクレドが構築された企業には、お客様が社員のファンになる要素がいくつか存在します。ここでは次の5つの要素をご説明いたします。

1.まず、価値観の共有が挙げられます。経営理念やクレドが企業の価値観を反映すると、共感するお客様は社員との共通の価値観を感じ、これが強い結びつきを生み出します。

2.信頼性と透明性も重要です。これらが強調される企業は誠実であると認識され、信頼関係を築き、お客様をファンに引き寄せます。

3.また、優れたカスタマーサービスを重視する経営理念は、社員が積極的で親しみやすい態度を示し、お客様にとって魅力的な要素となります。

4.さらに、社会的責任と共感を強調する理念は、社員が社会貢献に参加する姿勢をお客様に伝え、魅力を高めます。

5.最後に、柔軟性とお客様中心のアプローチを掲げる企業では、社員の柔軟でお客様志向の対応が感動を生み、お客様が応援したくなる要素となります。

これらの要素は企業文化と社員の行動に影響を与え、お客様との強い結びつきを促進します。

例えば、トヨタ自動車は「お客様第一」、「品質第一」を原点にしており、信頼性と品質に重点を置いています。これにより、お客様は信頼性の高い製品を期待し、社員は品質向上に努め、お客様は安心して高品質な商品を求めることが出来ます。

また、ファーストリテイリングは、ユニクロブランドを通じて柔軟でお客様中心のアプローチを実践しています。

「本当に良い服、今までにない新しい価値を持つ服を創造し、世界中のあらゆる人々に、良い服を着る喜び、幸せ、満足を提供します」をクレドに加え、製品のデザイン、価格、質においてお客様の声を重視し、お客様の多様なニーズに応える柔軟性があります。

これにより、お客様はユニクロという企業と接客して頂ける社員を信頼し、ファンになる要因となっています。以上のご紹介したクレドは、実際にご利用されたことのある方なら納得されるのではないでしょうか。

肝心なのは、自社はこの部分を大切にしていると社員とお客様に伝え、共通の価値観を創りあげることです。品質を掲げていれば、高品質を求めるお客様が来店し、接客を掲げれば一流の接客を求めに来店します。

社員は当然それに応えるよう日々努力します。すなわち、理念やクレドは企業文化と社員の行動に影響を与え、それがお客様との強い結びつきを生むことにより、お客様が社員につくということです。

理念・クレドにより社員から支持される会社になりやすくなる

続いて、社員が会社に忠誠心を持ち、長期間にわたって付いていく要素についてご説明いたします。代表的な要素としては次の3つになります。

1.まず、企業の価値観や目標が経営理念やクレドに反映されていれば、社員はその理念に共感し、企業への誇りを感じやすくなり、仕事へのモチベーションが高まります。

2.企業の長期的な目標や使命が示されている場合、社員はその目標に共感し、自らもその達成に貢献したいという意識が生まれます。

3.信頼性や透明性が強調されている企業は、社員にとって公平で正直な環境を提供し、これにより安心感が生まれ、社員は長期間にわたって働き続ける動機が得られます。

よく離職防止策と考えられる給与、休暇などの待遇については「衛生要因」に含まれ「不満足を解消するもの」ではありますが「働くことの満足」を与えるものではありません。

待遇の改善として「ニンジンをぶら下げる」と言いますが、それは不満足の解消になるだけで「ニンジン」にすらなりえないのが実際のところです。自分を突き動かす「ニンジン」になりえるものは「何故やるか」=「やりがい」であり、これが無いと人は動きません。

以上で説明したとおり、理念やクレドは、実は会社の売上や利益にも貢献するものです。そのため、今一度理念・クレドについて深く考えてみることを推奨いたします。

なおTOMAではクレドカードの無料サンプルを提供しています。以下のリンク先よりダウンロードして頂き、ぜひご活用ください。

理念・クレド作成は実績のTOMAコンサルタンツグループへ

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