税務調査官が納税者を訪問する形で行われる税務調査。
事前通知があるまでいつ行われるのかもわからないことに加えて、税務調査では細かい点についてまで調査や確認、質問されることから、非常に緊張を強いられるものでもあります。
税務調査に税のプロである税理士が立ち会うことには、心理的な緊張感が軽減されるだけでなく、税負担をできるだけ軽くするなど、ベストな対応をしてもらえるという大きなメリットがあるのです。
目次
■税務調査とは
税務調査とは、税務署によって行われている、納税者が法人税法・所得税法に則った正しい税務処理をしているかどうか、ということを確認するための調査のことです。
日本では申告納税制度が取られているため、納税者は法人税法・所得税法に基づいた正しい税務処理を行って申告する義務があります。
しかし実際は、利益があるにもかかわらず無申告であるケースや、申告額が間違っている場合も多く見受けられるケースがあるため、税務調査が行われています。
税務調査は毎年必ず行われる、というものではなく、税の申告内容や各種情報などのデータが蓄積されているKSKシステム(国税総合管理システム)を用いて、税務調査先が選ばれています。そのため、いつ税務調査が入るのか、ということは事前通知があるまでわかりません。
税務調査には、大きく分けて「机上調査」と「実地調査」があります。(※一般的な任意調査の場合)
このうち、私たちが普段税務調査と呼んでいるのは、税務調査官が実際に納税者の会社などを訪問して行う「実地調査」です。
「実地調査」では、下記のような点について調査・確認が行われます。
◇臨場調査
提出されている申告書の内容が正しいものであるかどうかを主に帳簿類から調査する
◇反面調査
取引先に対して、取引事実があるかどうかの確認をするための調査
◇銀行調査
納税者の取引先銀行に対して行われ、お金の流れをつかむために行われる調査
◇現況調査
悪質だと考えられるときのみに行われるもので、机の引き出しなどに至るまで細部にわたる調査を行う
このほか一般調査では調査しきれないと判断された場合には、さらに特別調査・強制調査が行われることもあります。
■税務調査に税理士を呼ぶメリット
上記でご説明したように、税務調査では税務調査官からの質問に対して、代表者が的確に回答しなければなりません。その回答によっては、経費として計上していたものが認められずに、税額が増えてしまうようなこともあるため、特に慎重になる必要があります。
しかし、税の知識が豊富で間違いを正すために調査している税務調査官に対して、十分納得してもらえるだけの回答ができる方はあまりいませんよね。
このような場合に資格と知識を持った税理士が立ち会っていると、納税者が不当な不利益を被らないように、適切に対処してもらえるのです。
税務調査に税理士を呼んだ場合の主なメリットとしては、下記が挙げられます。
◇税負担の軽減
余分な税金が課せられることを防ぐ
◇税務官とのやり取りを一任できるので、心理的にも安心
緊張を強いられる税務調査でのやり取りの中で、適切な回答をしてもらえる
◇税務調査における事務負担の軽減
書類の不足や不備が指摘された場合でも、すぐに対応してもらえる
このようことから、税理士が税務調査に立ち会うことによって得られるメリットが非常に大きいことがわかります。
■税務調査に税理士を呼ぶのにかかる費用の例
税務調査の立ち会いのために税理士を依頼する場合には、顧問税理士がいる場合でも、多くの場合は別料金が必要となります。
もちろん税理士によっても費用は異なりますが、目安としては、税務調査1日当たり100,000円~と考えておけばよいでしょう。
■まとめ
税務調査では、税の知識が豊富な税務調査官が、正しい税務処理が行われているかどうかということを細部にわたってチェックします。
疑問点があった場合には会社の方が質問を受けることになりますが、そこで適切な回答をするのは容易なことではありません。
税務調査に税理士が立ち会っていると、このようなケースに不利にならないように取り計らってもらえるほか、やり取りが一任できるなど多くのメリットが得られます。
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