内定式が終わり、入社してもらうまでの残りの半年間、少しでも会社の印象を良くして入社意欲を高めてもらうためにと、懇親会等を開催するなど学生の囲い込みを行う企業は多いと思います。
そこで今回はそんな内定者に対して支出した懇親会費用や研修費用の税務的な取扱いについてご紹介したいと思います。
内定者の懇親会費用の取り扱い
内定者に対して、入社意欲を高めてもらう為に懇親会等を行うことは、会社にとって優秀な人材を確保するために必要であると認められ、下記の条件を満たせば、交際費等から除外される飲食費となります。
1. 懇親会に要した費用が一人当たり5,000円以下である
2. 一定の書類を保存している
上記2でいう「一定の書類」とは次のものをいいます。
・懇親会があった年月日
・懇親会参加者の氏名
・懇親会参加者数
・懇親会費の金額
・懇親会会場となった飲食店等の名称及びその住所等
以上を記した書類
すでに執り行なった懇親会があるという方は、上記要件を満たしているかぜひ確認してみてください。
内定者の研修費用の取り扱い
また、内定者に対するアプローチとしては、こうした懇親会の他にも内定者同士の顔合わせや業務内容の理解を図るための研修があると思います。このような研修を合宿や旅行といった泊りがけで行う場合があると思いますが、その際は研修の内容によって、研修費又は採用費ではなく交際費等に該当するなど処理が変わる場合があるため注意が必要です。
例えば、研修という名目であっても研修先で酒類が供されていたり、学びよりも親睦を図るほうがメインになっていたり、現地の観光の時間が多かったりすると、研修<接待・供応ととらえる方がふさわしいと考えられます。そのためこのような場合には交際費等として処理することとなります。
交際費等の扱いは税務調査でも注目されやすいポイントです。なぜなら、経理処理としてとくに間違いが多く、ミスを指摘できる可能性が高いため、調査官が必ず確認するのが交際費だからです。積極的にリクルート活動をしつつ、そのコストをしっかり損金に算入できるように企画・準備していただければと思います。
判断に迷った場合は、専門家にご相談ください。
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