TOMAコンサルタンツグループのルーツである藤間司法書士法人は、2020年に創業130年を迎えることとなりました。今でこそ、司法書士をはじめ、税理士、公認会計士、行政書士、社会保険労務士など幅広い分野の専門家が集うTOMAですが、1890年(明治23年)の創業時は、司法代書業「藤間代書店」としてスタートしました。創業から現在までの歩みを、当時の雰囲気とともに紹介いたします。
創業時の成り立ち
藤間代書店の創業者は、藤間秀孝。TOMAコンサルタンツグループの創業者である藤間秋男の曾祖父にあたります。1890年に、東京区裁判所があった現在の東京国際フォーラム周辺(丸の内)で藤間代書店を創業。司法書士の原点ともいえる司法代書人の草分けでもありました。 この開業にあたっては、秀孝の妻・ひさの勧めがきっかけだったそうで、ひさはTOMAの生みの親であり、大恩人と言えます。当時は、日本で初めて東京と横浜間に電話が開通し、文明の本格的な息吹が漂う時代でした。
大いに賑わった藤間登記茶屋
2代目である藤間楠一は、進取の気性と商才に長けていました。毛筆・鉛筆の手書きが主流だった登記簿作成に、いち早く和文タイプライターを導入。そして、お客様の待合所として執務室の2階に「藤間登記茶屋」を開設しました。その当時は、登記が即日処理、交付という時代。申請人が登記を完了するまで待っているのが通例でした。そこで、待ち時間の間に食べ物や飲み物を客に振る舞うサービスを孝えたのです。 例えば、不動産売買取引の売主・買主は登記完了を出前の寿司やうなぎ等で一杯やりながら待っていると、向かいのお役所から声がかかります。登記済証を受けた売主・買主は「お目出度うございます」の手締めで藤間登記茶屋はお開きになりました。このサービスは評判も良く大当たりし、事務所はいっそう繁盛しました。
連綿と続く藤間司法書士法人
3代目を継いだのが楠一の長男、藤間秀夫です。秀夫は、日中戦争や太平洋戦争に出征し、終戦後、無地生還すると、1945年に事業を継ぎました。しかし、戦争は事務所運営に深い影を落とします。これを再興したのが、藤間秋男の父である藤間松男でした。4代目として、業界最大手の「商業の藤間」と呼ばれるほどに事業を発展させました。現在は、3代目秀夫の長男・藤間勲夫が5代目所長を務めています。 今年で藤間司法書士法人は創業130周年。登記業務のリーディングカンパニーとして常に業界をリードしてきました。会社・法人登記や不動産登記などのご相談はお気軽にお問合せください。これからも藤間司法書士法人、TOMAコンサルタンツグループ共々、いっそうお客様のお役に立てるよう、業務に取り組んでまいります。
事務所エントランスには初代~3代目の写真や当時導入したタイプライターが飾ってあります