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コロナ不況でもビジネスチャンスを逃さないために

記事作成日2020/06/09 最終更新日2021/08/05

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M&A市場の動向

近年、深刻な後継者不足などを背景に中小企業のM&Aは活発に行われてきました。各種調査機関のM&A成約件数などの調査結果でもこれは明らかです。

しかし、新型コロナウイルスの影響で経済は大きなダメージを受け、特に緊急事態宣言が発令された2020年4月以降はM&Aの環境に変化が生じています。

そもそもM&Aは、特に買い手企業にとってはリスクのある取引であることに間違いありません。これに加え、新型コロナウイルスがあらゆる業種、業界に影響を及ぼしており、買い手企業は、自社の業績見込みも不透明な状況で、売り手企業の新型コロナウイルスによる影響まで加味したうえでM&Aを検討しなければならなくなったからです。

M&A実施手続き厳格化の必要性

リスクを軽減しながらM&Aを実行するため、先日中小企業庁より公表された「中小M&Aガイドライン」に準拠しM&Aを進めていくのもひとつの方法かもしれません。また、買い手企業が売り手企業に対して行うデューデリジェンス(買収監査)と呼ばれる調査をより厳密に実施し、あらゆる顕在的及び潜在的リスクを洗い出していくこともますます重要になると考えられます。

株式譲渡だけがM&Aではない

前述の通り、M&Aの各手続きをより厳密に行うことである程度M&Aのリスクは下げられますが、M&Aのスキームを見直すことでも、リスクを大きく下げることが可能になります。

例えば、M&Aのスキームのひとつである株式譲渡は、手続きが簡便で対外的な影響が少ないなどの理由から幅広く活用されている一方、簿外債務など決算書に現れないあらゆる潜在的リスクも引き継ぐことになるため、どうしても買い手のリスクは高くなります。

そこで、もし買収したい特定事業が決まっているなら、あらかじめ合意した事業資産負債のみを譲渡する事業譲渡としてM&Aを行うことで、M&Aのリスクは相当程度下げることができます。

新型コロナウイルスによる影響で先行きの見えない時代になっていますが、これを理由にM&Aを断念するのは、大きなビジネスチャンスを逃すことにもなりかねません。M&Aにご興味のある方は、ぜひTOMAへご相談ください。