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従業員持株会の組成と活用方法

記事作成日2018/08/15 最終更新日2020/05/20

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持株会とは

 持株会とは、会社が役員や従業員に配当などの便益を与えて自社株の取得・保有を推進させる制度で、従業員への福利厚生の一環として導入する企業もあります。

持株会の組成方法

 持株会の設立は、理事会の理事候補、事務局の実務担当者を選出することから始まり、次の3ステップを踏んで行われます。

(1) 事前準備段階
 事務局の設置
 発起人の選出
 基本的事項の検討及び持株会規約、細則(案)の作成
 大株主との折衝
 取締役会の決議
 設立後の事務処理の検討
 日程表、各種書類の作成

(2) 設立段階
 持株会設立発起人会の開催
 理事会の開催
 諸契約書の調印
 取引口座の開設

(3) 募集段階
 募集の開始
 持株会の運営開始

従業員持株会の特徴

 持株会設立による会社と会員(従業員)のメリット・デメリットについては、次のような点が上げられます。

・会社側
メリット
 従業員の経営参加意識の向上
 安定株主の形成
 名義株対策
デメリット
 従業員の資本参加
 経営者の配当収入の減少

・会員側
メリット
 資産形成に役立つ
 有利な投資が可能
 小額資金から自社株式の購入可能
デメリット
 株価下落リスク
 業績悪化による配当収入の減少

 持株会を組成することは、従業員が給与以外に配当をもらうことで帰属意識を高めることができます。会社によっては、無議決権の配当優先の種類株を使って配当を増やせるようにするケースもあります。
 また、従業員が退職する場合に持株会に株が残るようにすることもできるので、株式の分散を防ぐことできます。注意すべき点として会員が脱退するときに次の会員が株価が高くて買えないということがないように設計する必要があります。
 持株会の組成にあたっては、専門家に相談しながら進めることをおすすめします。TOMAグループでは、持株会組成をサポートしています。ご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。

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