TOMAに依頼したきっかけ
個人的な相続の相談から始まり、その後、税務・人事でもお世話になっています
TOMAさんとの出会いは、親族の逝去に伴う個人的な相続の相談がきっかけです。その後、経理や決算など税務会計の面で本格的なコンサルティングをお願いするようになりました。その後は人事労務の分野でもサポートいただいています。
経営の根幹となる部分で長くご支援いただいてきましたが、昨年(2024年)の秋から、会社のあり方や今後の方向性を明確にするためのミッション・ビジョン・バリュー(以下「MVV」)策定支援コンサルティングをお願いすることになりました。
コンサルティング依頼前の課題
世代交代が進みつつある今、会社のあり方を再定義したい
これまで私は、「こういう会社にしたい」という理念や「こういう社員であってほしい」といった人材育成の指針を自分なりの言葉でまとめ、数年に一度は更新して社内に掲示してきました。しかし、実際どこまで社員に浸透していたのかは正直なところ、よく分かりませんでした。
当社は2025年で創立25周年を迎えます。社員も増え、世代交代も進んできました。今こそ「データリーフはこういう会社です」と、社内外に自信を持って示せる「自社のあり方」を改めて考えるべきだと強く感じました。
設立当初は20代で先のことを深く考えず走り続けてきました。25周年の節目を迎え、事業承継も視野に入った今、会社のあり方を再定義し、個人の力から脱却し組織としてさらに発展する段階だと思っています。

人事評価制度の核となるMVVを
MVV策定を進める具体的なきっかけになったのは、人事評価制度の構築を考え始めたことです。組織の一員として成果を上げるには何をすればよいのか、どこまで頑張ったらいいのか。そうした人事評価の基準を考える際の核となる価値観・考え方として、会社の存在意義や方向性などが示されたMVVが必要だと感じました。
採用活動でも、企業理念や価値観を明確に打ち出すことが優秀な人材の獲得に直結します。面接時に「御社の理念に共感しました」といった声をいただくことも多く、MVVの整備は採用面でも重要だと認識しています。
MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)とは? |
MVVとは、企業が目指す方向性を定めるための3つの要素、「Mission(ミッション)」、「Vision(ビジョン)」、「Value(バリュー)」の頭文字を取ったものです。日本語ではそれぞれ「使命」「目標」「価値観」と訳されることが多く、企業の羅針盤として、社員の行動を統一し、企業の成長を促す重要な役割を果たします。 |
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※MVVに関する参考ブログ ・『ミッション、ビジョンが会社の成長エンジンとなる』 ・『ビジョン経営が“社員のやる気”を育てる! 〜ビジョンとは何か?経営理念・ミッションとの違いをわかりやすく解説〜』 |
実際のMVV策定コンサルについて
TOMAさんが社員の本音を引き出してくれた
最初はベテランコンサルタントの井関さんとフランクにお話しするところから始まりました。その後、実務担当の森本さんや塚脇さんにバトンタッチされ、さらに具体的にヒアリングしていただきました。
驚いたのは、幹部社員だけでなく若手社員も含めて全社員にヒアリングを実施してくださったこと。それによって、私自身が直接聞くことのできなかった社員の本音や率直な意見を引き出してもらえたと思います。
フェーズ1 過去・現在・未来についてヒアリング |
・会社設立の経緯 ・ここまでの振り返りと、将来のありたい姿、後世に何を残していきたいか ・経営上の成功・失敗、その後どう立て直したか。そこから得たものと学んだこと など |
フェーズ2 具体的なコンテンツ化 |
・フェーズ1のヒアリング内容の具体的な文言への落としこみ ・ミッション、ビジョン、バリューの骨組み作成 |
フェーズ3 ワークショップによる肉付け |
・幹部社員や若手社員にヒアリングし、それを髙橋様にフィードバック。そのサイクルを重ね、バリューの部分を中心に肉付けしていく |
完成したMVVについて
全社員の想いが詰まった100点のMVVが完成しました
完成したMVVについては、点数をつけるならば100点満点の出来栄えだと感じています。
当社のMission(使命・存在意義)は「ファン・アーティスト・スタッフを繋ぐ架け橋になる」としました。「架け橋」というキーワードは、アーティストのファンクラブ運営を手掛ける当社が創業当初から大切にしてきた言葉です。アーティストとファンの双方を結びつける役割を象徴する言葉としてこだわりました。
また、デジタル化が進む現代において、あえて心の繋がりなど「アナログ的な価値」を重視する姿勢も盛り込んでいただきました。
ライブで直接会えることのありがたさや、CDを手にしたときの重み、紙の会報誌をめくるときの感動など、ファンにしか分からないアナログならではの価値を大切にしたいという想いです。
これも経営層だけでなく、社員からの意見も吸い上げていただいた上で、最終的にMVVに反映できました。
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TOMAさんが入ってくれたおかげで、社員も本音が話しやすくなった
こうした独自の価値観をMVVにしっかりと盛り込めたのは、TOMAさんが社員一人ひとりに丁寧にヒアリングを行い、現場の意見や想いを的確に拾い上げてくださったからこそだと思います。
第三者のTOMAさんが間に入ってくださったことで、社員も本音を話しやすくなったのでしょう。予想外だったのは、若手社員が新たな事業展開や自社コンテンツ発信に強い意欲を持っていたことです。これは創業当初の私自身の想いとも重なり、嬉しさを感じたと共に大きな刺激を受けました。
アナログ的な価値についてはデジタルのファンクラブ運営を中心とした同業他社との差別化にもつながります。時代の変化に合わせてTOMAさんとともにMVVをメンテナンスし、常に100点満点の状態を維持していきたいと考えています。

TOMAコンサルタントへの印象
緊張していた若手社員からもうまく話を引き出していただきました
ベテランの方から中堅、若手の方まで今回のMVV策定に携わっていただき、多様な視点でコンサルティングを提供してくださったと思います。

MVV策定の中心的メンバーとして活躍いただいた森本さんと塚脇さんには当社社員に細かくヒアリングしていただきました。入社間もない若手社員が緊張してヒアリングに臨んだそうですが、うまく話を引き出してもらい、リラックスして話すことができたと聞いています。
また、税務や会計、人事労務、海外取引など、経営の根幹に関わる分野でも長年にわたりご支援いただいています。創業時は会計の知識もなく、何も分からない状態から手取り足取りご指導くださいました。当社が2004年に黒字転換を果たせたのはTOMAさんのご支援の賜物です。
税務会計に関しては複数のコンサルタントの方にお世話になってきましたが、現担当の笠原さんも質問や依頼に対するレスポンスが早く、実務に関して全く不安はありません。もし、明日、税務調査が入っても自信を持って臨めますね(笑)
今後の展望とTOMAへ期待すること
MVV策定は次の25年に向けた新たなスタートライン
今年で51歳となり、人生の半分以上を社長として過ごしてきました。体力的にはまだまだ現役ですが、これからは個人の力だけに頼るのではなく、組織としての体制をしっかりと築く必要があると強く感じています。
25周年という大きな節目を迎え、ファンクラブ運営という事業を時代に合わせて進化させねばなりません。今回完成したMVVは、その未来に向けて新たなスタートラインになったと思います。今後はこのMVVを社員に浸透させ、人事評価制度へと落とし込んでいきます。

組織として成果を生み、みんなでその喜びを味わいたい
繰り返しますが、創業当時のように個の能力だけで仕事をするのではなく、組織として成果を出していきたいと考えています。組織運営のための利益確保という経営者としての責任を感じる一方、組織を率いて皆で力を合わせて成果を出せたときの喜びは、何物にも代えがたいものです。
これからも、仲間とともに挑戦し、組織で働くことの意義と充実感を味わいたいです。
今年で創立25周年ですが、今後もTOMAさんと共に歩んでいきたいと考えています。100年企業へ?…そうですね、まずは半分の50周年を目指して頑張りましょう(笑)
※本記事の会社名、役職等は公開日時点のものです。