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現在、中小企業からの熱視線が集まるRPA の活用事例を紹介します!

記事作成日2020/04/09 最終更新日2021/09/09

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RPAは現在、多くの中小企業で導入が進んでいます。「導入の検討を始めている」という企業も少なくないのではないでしょうか。

「導入したいけど、一体どんなことが自動化できるのだろう」
「自社の業務にあわせた導入が本当に可能なのだろうか」

そんな疑問を持ち、導入に踏み込めない経営層のために、今回はTOMAコンサルタンツがお手伝いした導入事例を中心にRPAでできることを紹介したいと思います。

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そもそもRPAとはいつ生まれたシステムなの?

RPARobotic Process Automation(ロボティックプロセスオートメーション)の略で、仮想知的労働者とも呼ばれるソフトウェアロボットです。
日々の業務の中で単純作業の繰り返しが発生している場合、その一連の流れを覚えさせ、RPAに代わりに作業させることができます。人間よりも圧倒的に速いスピードで、ミスなく作業をこなすことができるのが最大のメリットです。

RPAの原点は1950年代に発明されたML(Machine Learning)、 「機械学習」というシステムだと言われています。それから約半世紀、「RPA」という用語が生まれたのは2000年代初めです。幅広い企業が採用に踏み出し、普及するきっかけとなったのはこれまでプログラミングを要さないユーザビリティーの高さだと言われています。

RPAの専門知識を過度に必要としないシステムなのです。労働現場への導入がスムーズに行われ、定着率が高く、生産性の向上や労働時間の減少に成功しているのです。
ロボットによる作業自動化の過去と現在

なぜRPAが注目されるのか

RPAを導入する企業が増える理由・背景にはいくつかの要因があります。

その1.生産年齢人口の減少

日本は超高齢化社会に突入しています。少子高齢化による生産年齢人口は年々減少しています。
日本では、1995年の8,716万人をピークに減少し続けているのが現状です。
総人口は2030年には1億1,912万人になると言われています。

簡単にいうと、働ける人間がどんどんと少なくなっているということ。
「1億総活躍社会」と銘打って高齢者でもどんどん働きましょう!と言っても、その高齢者も今後は減少の一途をたどります。このように「労働力の減少に対応するため」というのがRPAの導入が進んでいる大きな要因の一つです。

その2.有効求人倍率の増加

2020年1月に厚生労働省から発表された日本の有効求人倍率は1.49倍。
一人一つ以上の仕事がある状態がここ数年続いており、ある程度上下はするものの、今後も同じような状況が続くと考えられています。

仕事を探している側にとってはありがたい状況ですが、企業側からすると、人材の確保が難しい、慢性的な人手不足の状況が続いているということでもあります。このような状況を打破すべく、「ロボットで代用できる仕事はロボットに」という考えが広がり始めているのです。

その3.働き方改革の推進、労働生産性の向上

働き方改革は日本すべての企業にとっての課題といっても過言ではありません。
人手が不足しているから、過度な残業を従業員に課して現況を乗り切るというわけにもいかない状況です。
ちなみに日本の労働生産性はG7、主要先進7か国(アメリカ・イギリス・ドイツ・フランス・日本・カナダ・イタリア)では断トツの最下位。OECD(経済協力開発機構)加盟36カ国中、21位という状況です。

生産性を上げるために必要なこと、それはビジネスタイムには生産性の高い仕事に集中することです。
例えば、営業職であれば顧客と商談を行い、受注に向けた営業活動を行ったり、新しい営業戦略を立てたりすることが生産性の高い仕事といえます。

一方、経費精算や帳票の整理などは売上に直接つながる仕事ではありません。従業員に課せられる労働時間は限られています。生産性を上げるためには、どれだけ不必要な作業を減らすかが鍵を握っています。
RPAは生産性の低い繰り返し作業を減らすには絶好のシステムなので、各企業では導入が進んでいるのです。

RPAの導入が進む理由は一社ごとに異なりさまざまですが、主な理由は上記3点といえるでしょう
RPAの導入が進む理由

RPA導入事例

では、TOMAコンサルタンツがお手伝いしたRPAの導入事例を紹介したいと思います。
自社での業務にも応用できるか、ぜひご検討ください。
また、「自社に合うかわからない」「こんなことはできないのか」など疑問点があれば是非TOMAコンサルタンツにご連絡ください。親身にご対応させていただきます。

例1.コールセンターにおける集計データの加工作業

あるコールセンターでの事例です。
件数や問い合わせ内容、コールアップ率などコールセンターに届いた情報は一時、専用の管理システムに集約されます。そのデータを集計データバンクへ転記する作業を1日30分ほど、管理マネージャーが行なっていました。
転記作業は以下になります。

・Webシステムへのログイン
・件数・問い合わせ内容などのデータ取得
・CSV出力
・形式変換
・圧縮
・サーバー送信

RPAを導入したことでこれらの作業時間はゼロに。
1日30分、月10時間、年間120時間の時間短縮が可能になりました。
コールセンターにおけるRPAの活用事例

例2.コールセンターにおける滞納情報の検索・整理

基幹システムには料金を滞納している顧客のお客様番号のみが保有されており、督促状を送るためには顧客管理システムから顧客情報を検索し、滞納履歴、顧客の名前や連絡先を一件ごとに、引き出さねばなりませんでした。

RPA導入後は、お客様番号から顧客情報を引き出す作業をすべて自動化。人間の作業は督促係へのデータ提出だけになりました。
滞納情報の検索と整理


基幹システムにおけるRPA導入事例

例1.基幹システムへのデータ連携と改修コスト・影響範囲を最小化

RPAを導入する前、新しい業務を基幹システムに追加するには数千万円のコストをかけてデータ連携ができるようにカスタマイズが必要でした。
RPAを導入し、新規のデータ登録をRPAに代行させることで、カスタマイズすることなく新規業務を基幹システムに追加することが可能になりました。
新規事業のシステム構築

例2.OCRによってデータ化された請求書を電子決済データと付合、審査業務の自動化

紙の請求書を光学文字認識ソフトOCR (Optical character recognition)によってデータ化。
RPAがこれまで人間が目視で行なっていた突き合わせチェックを代行します。
人間は、エラーが出たデータのみを再チェックをすればよくなり大きく作業時間を短縮することができました。
データ化した書類のチェックと審査

クラウドサービスと基幹システムの連携におけるRPAの成功事例

クラウドサービスで管理しているWebバンキング情報・営業管理情報・経費精算情報などを、これまでは担当者がダウンロードし、基幹システムに登録していました。また、基幹システムにあるデータをクラウドサービスにアップロードすることも人間が担当していました。

これらの作業をRPAに任せた事例です。

クラウドなどの外部システムと自社基幹システムのデータ連携作業もRPAの得意分野です。この導入によって、毎日ダウンロードとアップロードを担当していた人材を、フロント業務にシフトすることができました。
また、この企業では、登録数によって費用が発生するクラウドシステムを利用していました。RPAによって誤登録がなくなり、サービス利用料を削減することができました。

クラウドサービスと自社基幹システムの連携作業をカット。
クラウドと基幹システムの連携

外部Webサイトと自社システムの連携をRPAによって自動化させた利用例

証券会社のサイトからファンド情報などをダウンロードし、自社の運用商品管理システムに加工登録する業務を自動化した例もあります。

この導入によって、証券会社のシステムとデータ連携するために必要だった数千万円のシステム開発コストが必要なくなりました。また、証券会社側がサイトのシステムを変更する度に自社のシステムも変更しなければなりませんでした。毎回、数百万円のコストをかけていたものが、RPAのシナリオを変更するだけでデータ連携を維持することができるようになりました。

証券会社のシステムとのデータ連携のため自社システムカスタマイズ費用(数千万円)を削減。
Webサイトリニューアル対応

自行のシステム間のデータ連携を自動化した事例

金融機関においてもRPA導入は行われています。
店舗の営業担当者が毎日参照する金利情報をファイルサーバから取り出し、加工用のマクロ起動、帳票印刷、メール送信などを実行。法人向け商品の最新金利を掲示DBに登録するなど、朝一番に1時間行なっていた作業を自動化することで、時間の猶予ができただけでなく、属人的していた業務の「見える化」に成功しました。

また、金融商品を拡充するために人材を増員する予定でしたが、RPAの導入によって人員を増やす必要がなくなりました。増員した場合、一人、時給数千円のコストがかかるところ、RPAの時給は数百円で済みます。
また、新人が作業を行うとミスの発生が予想されますが、そのミスを事前に防ぐこともできました。

1日1時間の作業が短縮されたため、月間で20時間、年間240時間の作業時間短縮に寄与。
人件費を大幅削減。
新人メンバーによるミスの防止。
システム間のデータ連携とメリット

業務ソフト情報のバックアップサポート事例

業務ソフトでのクライアント選択、処理選択、保存をクリック、エラー発生時の処理。これらの繰り返し作業をすべてRPAに移行した事例です。
TOMAが導入をサポートしたクライアントでは、全件のバックアップに4時間。しかもその間、人が張り付いていないといけない状況でした。

RPAを導入したことにより、年間1460時間の削減に成功しました。
また、人が張り付く必要もないため、業務終了後の夜間にバックアップを行うことも可能になりました。
バックアップ作業の自動化

電子押印用のファイル生成事例

社内で利用する電子押印ファイルをRPAで自動作成。
社員数約170名の電子押印ファイルを全て手動で作成した場合、1日中電子判子を作る作業に追われます。
ちなみに、一つの電子押印ファイルを作るためには以下の作業が発生します。

・社員名を入力
・ハンコを生成
・メニューを表示
・保存を選択
・任意の場所を選択し保存を実行

ミスが発生しやすい繰り返し作業ですが、こういう作業こそRPAの得意な分野です。
1ファイル作成に3分。170人分でおよそ8時間の作業時間をミスなく削減することに成功した事例です。
無限の可能性を秘めたRPA

「給与支払報告書」PDFファイルをエクセルに転記

給与支払報告書を、エクセルの表形式に転記する作業をRPAに移行した事例です。
年間で160時間ほどの作業時間削減に成功しました。システムの構築に必要な時間は10時間ほどですみます。

デューデリジェンス(DD)の作成

投資を行う際に投資対象となる企業や投資先の価値・リスクを調査するデューデリジェンス(Due Diligence)を、エクセルからパワーポイントに転記する作業をRPAにさせました。
開発工数に多少時間はかかりますが、行数に応じてページを変更するレイアウトを工夫させることも可能です。

いかがでしたか。

RPAにはさまざまな活用方法があり、使い方次第でその可能性は無限に広がります。
自社の業務を見なおして単純作業で無駄な時間が多く発生していると感じる場合にはRPA導入を検討してはいかがでしょうか。

RPA導入を成功させるために必要なことは?

RPAを導入しても、
「うまく運用できない」
「なんだかんだで作業時間があまり減っていない」
こういった声は意外に多いものです。

導入を成功させるために気をつけねばならないこと。
合言葉は「業務の明確化」「スモールスタート」です。

実際にRPAを導入する際には、フェーズごとにどのような手順で進めると失敗が少ないのかを解説したいと思います。

手順1 業務の棚卸

まず取り組むことは業務の棚卸です。
自社の業務を細分化し、どんな作業が存在しているのか。その作業はRPAに移行することができるのかを徹底的に洗い出さねばなりません。あれもこれもと導入を検討するのではなく、導入が急務で、費用対効果も一番高そうな作業から少しずつ導入を進めるのがオススメです。また、RPAには得意な分野と苦手な分野があることも念頭におきましょう。
業務の棚卸

手順2  RPAツールを選ぶ

自社の課題を解決に導く最適のRPAツールを選定します。
ベンダーに直接相談するのもいいでしょうし、体験版がある場合には試用運転するのもありです。
また、この段階で、誰が主管となってシステムを運用するのか、導入した際にどんな問題が起きる可能性があるかという点まで考えを巡らせておくことが大切です。

単純に「人気商品だから」などあまり考えずに導入を決めてしまうと後で大変なことになるので慎重に選びましょう。
もちろん、選定に迷った際にTOMAコンサルタンツに相談いただければアドバイスをさせていただきます。

RPAの選定

手順3  導入は最小限から始める

全国に支社が複数あり、同じ作業をすべての支社で行なっているとします。
そういった場合にも、まずは1つの支社でRPAを試験的に導入し、PDCAを回して適切な運用パターンを練りましょう。
そして、ある程度の水準で運用でき、導入後もスムーズに定着するイメージが湧いたら全国の支社に導入を展開する、というようにRPAはスモールスタートで導入を進めましょう。
万が一、導入が失敗となってもリスクを最小限に抑えることができるからです。
RPAおすすめの導入手順

RPAは社員の一人として認識しよう

RPAは「デジタルレイバー」とも称され人間が面倒と感じる作業を一生懸命行ってくれるロボットですが、RPAに人間と同じように社員番号をつけて管理している企業もあります。
ただの『道具』ではなくミスなく、愚痴も言わず24時間働いてくれる、さらに退職の心配もない心強い『仲間』という意識で迎え入れる意識を持つと良いでしょう。
RPAは仲間

RPAを導入するかしないかが今後のビジネスの分かれ道

今後、RPAを将来の自社の成長にとって必要不可欠と考えて導入する企業と、あくまで人間にこだわる企業の二極化が進むと考えられています。

刀鍛冶や陶芸家など、特殊な技能を必要とする職業は別ですが、一般的なホワイトカラーの企業において、RPAの導入は今後常識になるでしょう。

いち早く導入し、ライバルに差をつけるかどうかは経営者の腕の見せ所です。
導入に悩んだ際にはまず、TOMAコンサルタンツにご相談ください。初回相談は無料で対応させていただきます。