2018年4月、サイボウズ株式会社と三浦市農業協同組合が連携・開発した「三浦市農協配車システム」が話題を呼んでいます。これまでは三浦市農業協同組合では翌日出荷予定の農産物の配送先(市場)と数量の割り当て、および配車作業はすべて手動で行われていました。この作業に1日当たり約8時間がかかっており、職員にとって大きな負担になっていました。
新システムの導入効果と今後の展望
新システムはサイボウズ株式会社提供のクラウド型ビジネスアプリ作成ツールkintoneで開発されました。新システムに出荷情報を入力すれば1秒以内に自動で配車されるというシステムです。毎日8時間かかっていた作業が1秒で完了し、生産性が大幅に向上しました。
また配送トラックへの積荷が効率化されることで、トラック台数削減による費用削減、CO2排出量の削減が見込まれます。さらに、kintone上にデータが蓄積されると、人工知能(AI)が蓄積されたデータを解析し、今後の出荷計画の判断や更なる自動化をサポートするというシステムに成長していきます。
IoTと未来像
IoT(Internet of Things)は日本語ではモノのインターネットと呼ばれています。IoTという用語自体は1999年に登場しており決して新しくはありません。
しかし、ここ数年でクラウド技術の進化により爆発的に普及しています。今までは大企業が多額の資金を投入し研究・開発をしてきましたが、現在は技術の発展により安価で利用可能となったため、さまざまな産業に導入検討される段階に入っています。
kintoneが採用された事例は先ほどご紹介した「三浦市農協配車システム」だけではなく、日本空港ビルデングの「館内呼び出し登録システム」などがあり、多くの企業でkintone × IoTが導入され始めています。
今後はIoTと同じく進化が著しいAI技術との相乗効果により、さらなる業務の効率化が予想されます。IoT とAI技術の革新による「第四次産業革命」は経済に大きなインパクトをもたらすことでしょう。
まとめ
これからのビジネスでIoT技術はあらゆる産業で生産性向上に寄与することでしょう。導入にあたってはシステムが本当に業務の効率化に繋がるかどうか判断が重要です。
TOMAコンサルタンツグループでは多くのシステムの導入実績があります。システムの導入支援、要件定義、システム開発会社の選定支援など、お気軽にご相談ください。