OCRの歴史
OCR(Optical character recognition)とは日本語で言えば光学文字認識です。イメージが沸きやすいように説明するなら、スキャナで読み込んだ手書きや印刷された文字を文字データに変換するソフトウェアです。
日本で一番有名なOCRとして思いつくのは郵便番号の読み取りです。歴史は古く、1968年国内で最初に製品化がされたのは東芝のTR-3という機種でした。実はこれが世界で初めての自由手書きを読み取り、数字認識する機能を実用化したものです。
日本にOCRが登場してから50年経過していますが、そこまで普及しなかったのはなぜでしょうか。
技術者の夢と現実
最先端技術を利用することは技術者にとっての夢です。しかし、現実は最先端技術を利用した製品はコストがかかり、売れない商品ができてしまうこともあります。
OCR もその例に漏れず、コストが高く、文字の読み取り精度が低かったのが普及しなかった原因と考えられます。
その結果、一部省庁や自治体、銀行のみで利用されるのに留まり、一般企業では導入が見送られました。
AIとOCRの相乗効果
そんな中、今日のAIの台頭です。OCRにAIが組み合わさり、読み取り精度が飛躍的に向上。開発にかかるコストも大幅に削減されました。結果、中小企業でも導入が容易になってきており、年間のコストが100万円前後と安価になってきています。
2018年の調査ではAI-OCRで文字をデータ化し、RPA(Robotic Process Automation)で読み込んだ情報を元に入力や転記などの業務を自動で実行することで、紙の帳票を利用する業務時間が61.6%減というデータも出ており、業務改善の分野では大きな注目を集めています。
まとめ
タイムカードや請求書などを各種ソフトに転記していませんか。AI-OCRとRPAを組み合わせればその業務をなくすことができるかもしれません。TOMAでは多くのシステムの導入実績があります。システムの導入支援、要件定義、システム開発会社の選定支援など、お気軽にご相談ください。