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従業員の持つノウハウは会社の財産

記事作成日2019/09/11 最終更新日2019/09/11

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    • 企業運営を長年行っていく上で溜まるもの、それは現場で働く従業員が蓄積するノウハウです。現場で働く従業員がクライアントから聞く生の声や、業務を効率的に回すテクニック、業務遂行計画の策定手順などは会社の貴重な財産です。経営者や管理者がどれだけ理想論を熱弁しようとも、実際に売り上げを伸ばすのは現場の従業員。それぞれが持つノウハウを共有できる環境を整えることは生産性向上に大きく寄与します。

      OJTやOff – JTでも上司が部下にノウハウを伝えることはできます。しかし、伝え漏れが発生する可能性はゼロではありません。一人の上司によるノウハウではなく、業務スキルの高い複数の社員のノウハウを集約すれば、さらなるレベルアップが望めます。ノウハウがうまく共有できる環境改善はマストで考えなければなりません。

      また、普段からコミュニケーションが活発に行なわれている職場環境かどうかも大切なポイントです。近年では、パワハラやセクハラなどの観点から、職場のコミュニケーションは以前よりもビジネスライクに、簡素化する傾向があります。必要以上の言葉を発しないドライな環境では、ノウハウの伝達はうまく行きません。コミュニケーションの不足は業務遂行の上で、間違った認識を生んだり、業務の遅延が発生したり、悩みを抱える従業員の孤立を招いたりする可能性があります。普段から朝礼や定期ミーティングの機会を設け、円滑なコミュニケーションが取れる雰囲気作りを意識しましょう。

      • 目的や課題に合わせたノウハウを収集

      まずは、どの業務に対するノウハウを収集するかを検討します。第44回で解説した「スキルマップ」などを参考に、高めたいスキルを洗い出すのもいいでしょう。収集の1つの方法は、ノウハウをまとめる担当者を決め、インタビューを敢行するか、仕事の様子を撮影するなどして集めます。収集ポイントは「成功事例」と「失敗事例」。成功事例をまとめておけば、より売り上げを伸ばせる可能性が高まります。失敗事例は原因を全体に共有することで、同じ事象が発生しないように注意喚起が可能です。また、集めたノウハウはデータベースにまとめ、いつでも検索できるようにすると良いでしょう。