前回はワークサンプリングという手法を使い、業務の稼働率を図る方法を解説しました。業務の詳細を調べる方法としては日報調査という手段もあります。日報調査の利点としては、ワークサンプリングでは測りにくい、業務の順番やタイミングを調べることも可能です。
また、ワークサンプリングでは憶測で稼働率が算出されることもありますが、業務調査を行った本人による報告なので、より詳細な実態を把握することができます。とくに、営業担当は社外に出ることも多いため、外での動きを把握する手段としても「日報調査」は優れています。
「日報調査」の方法
日報調査の手順は、まず対象者に日報に記入する業務項目を設定してもらいます。項目数は細かすぎると、対象者の負担になってしまいますので注意しましょう。
例えば、【議案の一斉送信、資料まとめ、コピー・印刷】という3項目は【会議準備】と一括りにしても構いません。調査期間を設定し、その間は業務が変わるたびに日報に記入をします。
もし、業務を行う中で、無駄と思われる手待ち時間が発生したり、ミスが発生した場合はその内容と理由を明記したりすれば、のちに業務改善を実施する際の参考になるので合わせて記入をしてもらいましょう。
日報アプリを導入するのもあり
フォーマットは特にありませんが、日報記入に30分も40分もかかっていては、生産性が低下してしまいます。なるべくシンプルなものを用意しましょう。
ただ、日報業務はていねいに書けばそれだけで業務改善につながります。自分の行った業務の振り返り・反省、明日以降の業務のリマインドだけでなく、それぞれの従業員が個別で行っているノウハウの共有などにも活用可能です。
業務用にスマホを配布している会社も多いと思います。現在では、日報アプリも充実しているので、社内の実情に合わせて適切なものを選ぶのもいいでしょう。会社でなくても書けますし、電車内でもノートパソコンを広げる必要がないので、気楽に記入やチェックができます。
可能であれば、ワークサンプリングと合わせて実態調査を行うことでさらに詳細な情報を得ることができるでしょう。
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