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自分の仕事を客観視するためには「業務の棚卸し」が必須

記事作成日2019/01/24 最終更新日2023/03/13

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前回の「業務改善を成功に導く4つのスキルとは?」では、業務改善を遂行するには「目的を定める」、「業務を見える化する」、「改善案を出す」、「改善案を実施、検証」といった手順があることを解説しました。

今回は、それぞれのステップについて、より詳しく説明したいと思います。まずは業務改善の目的や目標を定めるために、業務を細かく把握することから始めましょう。

TOMAでは業務棚卸表を簡単に利用できるように無料のサンプルを作成しました。以下よりダウンロードしていただき業務にご活用ください。

業務の棚卸しとは?その重要性

私たちは毎日仕事をする中で、さまざまな業務を行っています。部署全体で行うものから個人作業レベルのものまでありますが、それぞれの業務の粒度(りゅうど)がどのレベルなのか、階層的に捉えることが大切です。

例えば学校の先生には「授業」という仕事があります。ある先生は「授業」とは始業チャイムが鳴ってから終業チャイムが鳴る50分のことだと認識し、もう一人の先生は、板書の考察、小テストの準備から、授業後の生徒からの質問や課した宿題の確認までを「授業」だと認識していたとします。

この場合、「授業」という業務を改善させようということで意見がまとまっても、人によって「授業」に対する概念・認識が異なっていては業務改善を成功させるのは困難です。

・始業チャイムが鳴ってから終業チャイムが鳴る50分を「授業」とする。
・板書の考察や小テストの準備は「予習」とする。
・授業後のフォローは「補講」とする。

このように、それぞれの業務の名称が持つ意味に対し、社員全員が共通認識を持つことが大切です。

社員全員が業務に対する共通認識を持つためには、職場で行っているすべての業務をまとめる必要があります。これを「業務の棚卸し」と呼びます。この作業を行うことで、以下のような業務の実態を把握することが可能です。

・どの業務にどれだけの時間がかかるのか
・どの業務でミスが多発しているか
・繁忙期・閑散期の把握
・業務にかかるコストの把握
・それぞれが受け持つ仕事量の把握

この棚卸作業はとても重要です。そのため、進める中で留意するべき点を以下ご紹介していきます。

業務の棚卸しを行う方法

業務の棚卸を行う方法は、過去に整理した資料や日報をまとめる、あるいは、実際に働く社員にヒアリングをするのが効果的です。手順を以下の3つのステップに分けて説明します。

ステップ1.

各々が業務を書き出す作業をします。なるべく細かいことまで書くことが大事です。また、日報調査などで業務の手順やタイミングなど調べることもできます。

ステップ2.

業務の棚卸表に記入していく。「大分類」・「中分類」・「小分類」と3階層に分けて表記します。目的はどんな業務が存在するかの把握です。なお、内容を記載する際には出来る限り文言を統一したほうが良いでしょう。例えば大文字と小文字の違いや英語で書くのか日本語で書くのか等、のちに手直しが発生しないようにしましょう。

ステップ3.

「業務量調査」を行います。どの仕事にどれだけの時間がかかるのかを分単位で記入していきます。一回にかかる時間、業務の発生する頻度、年間業務量を算出します。

よくある業務の棚卸し失敗例

ちなみに、業務の棚卸しを実行するにあたっては次のような点に注意が必要です。

・狭い部署、部門でのみ実施する
全体を巻き込むことで、重複作業などを洗い出すことが可能となります。したがって全社的に進めることが大事です。

・細かい作業までチェックしない
小さな業務を皆が繰り返し行っているケースは多いです。こうしたマイクロ業務が積み重なって大きな業務負荷に繋がっています。

・改善を実行しない
調査を行って現状を把握して満足してしまうケースは多くあります。棚卸作業のゴールは業務改善に繋げることのため、どのように実行するか、実行すればよいかまで考える必要があります。

棚卸し後にすべき業務棚卸表の作成

業務の棚卸しをすることで現状の課題や改善点がわかるように、棚卸した業務をまとめる「業務棚卸表」の作成を行いましょう。目的はどんな業務が存在するか把握することです。一覧表が完成したら、「業務量調査」を行い、仕事にかかる時間を分単位で記入して、年間業務量を算出します。

>>業務棚卸表の作り方【エクセルフォーマット例付】

属人化が進んでいる部署こそ業務棚卸の実施を

業務棚卸を行うと、単に既存の業務を整理できるだけでなく、担当者だけが抱えている「誰も知らない作業」を可視化することもできます。全体を確認しないと表に出てこない小さな業務は意外と多く、こうした業務が原因で属人化が進んでしまうこともあります。

もし「業務が特定の人に偏っている」と感じる場合は、一度、全社で業務棚卸を行ってみることをおすすめします。 なお、TOMAが支援した業務改善の事例では次のようなケースがあり改善に繋げることができました。

棚卸を進める中で、社長の私も知らないような業務がたくさん洗い出されました。業務が「見える化」されたことで、社長の私が行った方が良い業務や、営業が担当すべき業務などを整理することができ、業務フローを構築する中で併せて効率化も促進されました。
お客様の声|株式会社ルケオ様

業務改善が思うように進まない時の対策方法

すべての業務を一覧できるようにまとめた「業務棚卸表」を作成し、自分たちの業務を俯瞰して見ることで業務の無駄を発見しやすくなります。また、業務の効率化、生産性向上につながる改善案を議論することが可能となり、「業務改善の目的」を定めやすくなります。

上記の施策を進めた上でなお業務改善が思うように進まないときには、他社の事例を参考にするといった情報収集だけでなく、専門家に相談するなどの対策方法を取るほうが良いです。

TOMAコンサルタンツグループでは、業務分析による現状把握から最適な業務フローのご提案などを行っていますのでお気軽にご相談ください。業務改善サービスの詳細は以下よりご覧ください。

業務改善・IT活用の情報収集方法

業務を改善・効率化するためには「業務棚卸表」だけでなく様々なノウハウや最新の情報が必要です。TOMAコンサルタンツグループでは様々なセミナーを通じて業務改善に関する情報提供を実施しています。ぜひ、お気軽にご参加ください。セミナーの詳細はこちらよりご確認頂けます。