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未来は「暗い」か「明るい」か

記事作成日2026/03/09

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今年の元日、日本経済新聞の一面はα世代についての特集でした。2010~24年頃に生まれた若者は全世界で20億人を超えており、AIとSNSを使いこなす真のデジタル世代と言われているそうです。

記事の中では「2050年の未来の社会」についてのアンケート結果が紹介されていましたが、結果は「明るい」が51%、「暗い」が49%でした。α世代の若者の半数は、未来は暗いと考えているようです。

未来と自分は変えられる

ざっくりとした質問なので、この結果についてあまり気にする必要は無いかもしれませんが、未来を担う若者たちには、やはり「未来は明るい」と思ってもらいたいものです。「原因と結果の法則」で述べられているように、人間の行いは思いという種から芽生えるからです。

ここで、未来というのは直接目にすることができない以上、私たちが頭の中で描く想像の世界であるということになります。落ち着いて考えれば気づく当たり前の事実です。人は時間という概念の中に様々な意味を持ち込み、過去と現在、未来をつなぐストーリーを描こうとするのです。

冒頭のアンケートも、恐らく自分が今興味のあるテーマに沿って考え、その延長線の先にある未来を想像した結果だったのでしょう。実際、「明るい」と答えた人の85%が「技術の進歩」を理由として挙げ、「暗い」と答えた人の61%が「気候変動」を理由として挙げています。

しかしこれから起こる未来は、無数の選択や分岐の結果であるということを忘れてはいけません。私たちが一つの未来を想像するということは、他の無限の可能性の全てを無視することであるとも言えるのです。

また、自分ではきちんと考えているつもりでも、実は自分が置かれた環境やたまたま目にした情報の影響を受け反応しているだけで、本当には自分では考えられていないかもしれません。

α世代の若者に限らず、私たちも心のどこかで「暗い未来」を想像しているということがないでしょうか。交流分析という心理学理論を提唱したエリック・バーンの有名な言葉です。「過去と他人は変えられない。しかし未来と自分は変えられる。」想像の世界に過ぎない未来は、人の力で変えることができるのです。

大切なのはストローク

未来は暗いと考える若者に対し、「明るい未来を想像しなさい」と言っても意味はないでしょう。「未来は変えられる」という説得も通じないかもしれません。案外大切なのは、エリック・バーンがいうところの「肯定的なストローク」ではないかと思うのです。

最近私は、ストロークの大切さを感じることがありました。私の妻がオンライン英会話をした時のことですが、初対面のアメリカ人の先生からこう言われたそうです。「私の好きな話題の一つが大谷翔平。彼は野球に新しい流れを作ったと思う。みんな野球を見るのに飽きていたけど、彼のおかげで野球に人気が戻ったの。だってみんなSHO-TIMEが見たいんだもの。彼はプレーも人格もあまりに素晴らしく、おまけにハンサム。だから日本に帰したくない。」

そしてこんな言葉を続けました。「今こそ日本人であることが最高にイケている時よ。翔平だけでなく、新しい首相が誕生したでしょ。それは本当に素晴らしいことよ。私も日本人になりたいわ。」「日本人が最高にイケている」とは間接的に聞いた私でもなんだか嬉しい気持ちになる言葉です。

初対面でも、国籍や文化が違っていても、肯定的なストロークを送ることはできるのです。このようなストロークが飛び交う会社であれば、どんな困難な課題に対しても、乗り越えられると思えるのではないでしょうか。

人は人との触れ合い無しでは生きていくことはできず、常に肯定的なストロークを求めています。そして肯定的なストロークを送れば、肯定的なストロークが返ってくるものです。褒める・感謝する・労う・笑顔を向けるといった肯定的なストロークが飛び交うことが、明るい未来を想像するためには欠かせないことだと思います。


TOMAコンサルタンツグループ株式会社
代表取締役社長
市原 和洋
代表メッセージはこちら

<チェックポイント>

□未来は「想像の産物」であり、自分自身の選択や行動は変えられる。
「肯定的なストローク」が組織の雰囲気を明るくし、困難を乗り越える力となる。
経営者の前向きな姿勢と肯定的な発信が、会社の未来を良い方向へ導く。