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警備業認定申請の手続きの流れと必要な書類を解説します

記事作成日2024/03/07

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今回のブログでは、警備業における認定手続きの流れを解説します。これから警備業の新たな立ち上げを考えている方向けに、警備業の種類の確認から認定の条件、手続きの流れ・必要書類について詳細に解説していますので、ぜひお読みください。

警備業

警備業務を行うためには、営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会から認定を受けなければなりません。認定を受けずに警備業を営んだ場合、100万円以下の罰金を科せられることがあります(警備業法第57条1号)。

警備の種類

警備業務は、警備業法第2条により、以下のとおり主に4つに分類されます。

1号 施設警備
事務所、住宅、興行場、駐車場、遊園地等における盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務

2号 雑踏・交通誘導警備
人若しくは車両の雑踏する場所又はこれらの通行に危険のある場所における負傷等の事故の発生を警戒し、防止する業務

3号 運搬警備
運搬中の現金、貴金属、美術品等に係る盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務

4号 身辺警備
人の身体に対する危害の発生を、その身辺において警戒し、防止する業務

警備員指導教育責任者について

警備業者は、営業所毎及び当該営業所において取り扱う警備業務の区分毎に警備員指導教育責任者を選任することが義務付けられています(警備業法第22条1項)。

警備員指導教育責任者とは、都道府県公安委員会の交付する警備員指導教育責任者資格者証を持ち、警備業務に関する専門的知識及び技能を有する者です。警備業務を適正に行うため、警備員に対する指導・教育を行う重要な役割を担っています。

警備員指導教育責任者資格者証は、上記4つ(1号~4号)の種類があり、営業所において取り扱う警備業務の区分に応じた資格者証を保有する者を選任しなければなりません。

例えば、1つの営業所で1号警備と2号警備を行う場合、それぞれの警備員指導教育責任者資格者証を保有する者を選任する必要がありますが、1人で1号と2号両方の警備員指導教育責任者資格者証を保有している場合は、その1名を選任すれば足ります。

また、警備員指導教育責任者には、常勤していることが求められます。大阪に住んでいるのに、東京の営業所の管理者となることは、常勤性を満たしていないと評価されます。そのため、警備員指導教育責任者となる者の居住地は、営業所に通勤できる範囲内であることが求められます。

その他、未成年や破産者などの欠格事由に該当しないことも要件となります(警備業法第22条4項)。

手続きの流れ

1 定款の確認

会社が警備業認定申請をする場合、定款の事業の目的に「警備業」の記載の有無を確認しましょう。会社は、定款に定めた事業しか行えませんので、記載のない場合は、事業目的を追加する必要があります。株主総会にて定款変更の決議を行い、定款変更登記をしましょう。

2 後述する必要書類を集め、認定申請書を作成

3 警備業認定の申請

警備業認定申請の窓口は、営業所を管轄する警察署(防犯係)になります。予め警察署に連絡を入れ、申請日時を予約しますとスムーズに手続きできます。申請の際、手数料として23,000円かかります。

審査期間は、概ね40日(土日祝日除く)です。審査が終了したら、警察から認定証を受け取りましょう。警備業の認定の有効期間は5年ですので、引き続き警備業を行う場合は更新手続きが必要です。更新手続きは、有効期間満了日の3か月前から申請することができます。また、有効期間満了日の30日前までに更新の申請を行わなければなりません。

その他、会社の役員や警備員指導教育責任者などに変更があった場合は、変更届出が必要となりますので、気を付けましょう。

4 服装届出書を提出

警備業務を行おうとする都道府県の区域を管轄する公安委員会(窓口は警察署)に対し、警備業を行うに当たって用いようとする服装の色、型式等の記載した服装届出書を提出しましょう。服装届出書は、警備業務を開始する前日までに提出しなければなりません。内容によっては受理されない場合もありますので、余裕をもって届出書を提出しましょう。

また、警備業務の区分によっては、警棒等の護身用具を必要とするケースがあります。その場合は、護身用具届出書も併せて提出しましょう。

必要な書類(会社申請の場合)

・認定申請書(※)
・定款の写し
・会社謄本(履歴事項全部証明書)
・代表者の誓約書(※)
・役員の履歴書
・役員の住民票(本籍地記載のあるもの)
・役員の身分証明書(本籍地のある役所で発行してもらえます)
・役員の診断書(※)
・警備員指導教育責任者の資格者証の写し
・警備員指導教育責任者(業務用)の誓約書(※)
・警備員指導教育責任者(欠格用)の誓約書(※)
・警備員指導教育責任者の履歴書
・警備員指導教育責任者の住民票(本籍地記載のあるもの)
・警備員指導教育責任者の身分証明書(本籍地のある役所で発行してもらえます)
・警備員指導教育責任者の診断書(※)

※原則、各都道府県警察のウェブサイトから申請書類がダウンロード可能ですのでご確認ください。こちらは東京都(警視庁)の例です。

まとめ

警備業認定申請の流れは以上のとおりです。定款の変更や公的書類の収集等、慣れない作業が必要になりますので、専門家に手続きを依頼した方がスムーズに進みます。下記で具体的なコンサルティングサービスを紹介していますのでご興味あるかたはご覧ください。

また、具体的にお悩みの場合は無料相談などもお受けしています。下記よりお気軽にお問い合わせください。