日本の大学や大学院等で学ぶため、海外から多くの留学生が来日しています。
大学卒業後、そのまま滞在し日本企業で働く場合は、就労ビザに切り替える必要があります。
どのような流れで手続きを行うのでしょうか。
■留学及び就労の在留資格の違いとは
外国人が日本の大学や大学院等に留学するためには、「留学」の在留資格を取得しなければなりません。
さらに留学生が日本で働く場合、そのままの在留資格では就労することができません。
なぜなら留学の在留資格では就労することが認められていないからです。
働くということは労働の対価として収入を得るということですから、それに合った在留資格を得る必要があります。
それが就労ビザと言われるものです。
就労ビザには、職種によって分類されているため、従事する仕事によって取得するビザが異なる点に注意が必要です。
■就労ビザに必要な書類や手続きの流れ
留学の在留資格を就労可能なビザに変更する場合は、外国人本人の住居地を管轄している入国管理局で手続きを行います。
原則として、本人が行うこととなっていますが、行政書士や弁護士に代行してもらうことも可能です。
留学生本人が準備するものとして、パスポート、在留カード、在留資格変更許可申請書、履歴書、申請理由書等があります。
就職までの経緯、就職先の職務内容、大学等で専攻した勉学研究分野等を申告する場合もあります。
また、留学先の大学が準備するものとしては、卒業証明書または卒業見込み証明書の原本等があります。
企業側は、仕事内容、雇用期間や報酬額といった労働条件が記載された雇用契約書の写し、会社概要がわかるものとして商業法人登記簿謄本や決算報告書の写しなどを準備が求められます。
■就労ビザ取得には企業のサポートが必須
留学生が日本企業に就職する場合、日本人の学生と同様に就職活動をして内定をもらった後に、留学ビザから就労ビザに変更する手続きを行います。
万が一、書類の不備等の理由で就労ビザの認可が下りなかった場合は、内定を取り消すなどの事態に繋がりかねません。
本人への影響だけでなく、企業においても再度採用計画を立てることになり、時間もコストも発生してしまいます。
外国人本人に任せっきりにするのではなく、採用する企業が就労ビザへの切り替えのサポートをすることが必要不可欠と言えるでしょう。
就労ビザに切り替えるためには、提出する書類に不備がないことが大前提になります。
必要書類も多いことから、早めに申請の準備をすると良いでしょう。