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会社の商号と目的を決める際の注意点

記事作成日2017/08/22 最終更新日2020/01/21

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類似商号の調査は必要か

 従来は、同一市町村内では、同一目的のために、同一の商号は使用することはできませんでした。しかし、ホームページなどを使った事業活動が行われる時代に、同一市町村内という規制は無意味になってしまったため、平成18年5月以降この規制は撤廃され、商号は自由化されることとなりました。

 ただし、取引の安全を図る目的から、同一所在地で同一商号を登記することは、認められません(商業登記法27条)。また、不正の目的で他の会社の営業と誤認させるような商号の使用は認められず、使用した場合は、差止請求の対象となります。この場合には、不正競争防止法においても差止請求や損害賠償の対象となります。

 このようなトラブルを避けるために、会社設立または商号変更の際には、類似商号の調査をしておきましょう。

 

目的を定める際の注意点

 会社は、定款に記載された事業目的の範囲内で法人格が認められています。そのため、定款に記載された事業目的外の事業はできません。

 目的を定める際に注意しなければならないのが、以下の3つの点です。

 

①「明確性」

 明確性とは、定款に記載した会社の目的が明確であり、一般の人に理解可能な表現にすることです。 

②「営利性」

 会社は利益を上げることを目的としているので、事業の目的には営利性が求められます。「寄附」「政治献金」「ボランティア活動」などは、会社の目的とすることができません。

③「適法性」

 会社の目的は、法令や公序良俗に反するものであってはなりません。

  また、法令で、弁護士や司法書士、社会保険労務士などにのみ認められている独占業務を事業の目的とすることはできません。

 

目的を設定、変更するときに将来をしっかりと見据える、という意味においても、明確な事業目的が必要です。