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一般社団法人の社員と会員の違い

記事作成日2019/11/07 最終更新日2021/04/09

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一般社団法人の社員と会員

一般社団法人において、社員と会員は原則として異なります。

「社員」とは、最高意思決定機関である「社員総会」で議案を提出したり、その議決に参加して議決権を有していますが、「会員」は定款や会員規定等によって定められた権利義務を有するのみです。

なお、会員に社員の権限を与えることも可能ですので、全ての会員を社員とすることや、 「正会員」「一般会員」「賛助会員」の3種の会員を置き、「正会員」をもって社員とするような定め方をすることもできます。

どのような定め方をするとしても、会員を広く募る一般社団法人は、社員と会員を定款で明確に分けておくことが必要です。

一般社団法人への入会=社員資格を取得するパターン

もっともシンプルな構成は、一般社団法人の会員=一般社団法人の社員(議決権を有する構成員)とするパターンです。
会員となったら自動的に社員にもなる、言い換えれば一般社団法人に入会すること自体が、議決権を持った構成員として社員総会に参加することと同義になります。

この場合、会員の種別や取扱などに頭を悩ます必要はなくなりますが、入口となる入会の時点で、何らかの絞りをかけないと不特定多数の人が参加することになり、次第に一般社団法人の方向性が変わってしまう危険もあります。

一般社団法人の正会員=社員資格を取得するパターン

会員種別の名称については法人の任意で定めることができますが、「正会員」「一般会員」「賛助会員」という会員種別を作り、「正会員」をもって法律上の「社員」とする方法が多くあります。
医療系学会や業界団体、資格認定団体など比較的規模が大きい、会員数が多い一般社団法人の多くはこの方法を採用しています。

定款には、次のように定めます。
(種別)
第○条 当法人の会員は、次の3種とし、正会員をもって一般社団法人に関する法律上の社員とする。
(1)正 会 員 当法人の目的に賛同して入会した個人
(2)一般会員 当法人が行うサービスの提供・利用を主とする個人又は団体
(3)賛助会員 当法人の事業を賛助するため入会した個人又は団体

このように定めることで、社員総会は「正会員」のみで構成され、もちろん議決権も「正会員」だけが持つことになります。
社員が多くなる場合には、社員総会の運営がスムーズにいかなくなることもありますので、会員制度を設けることで正会員が社員として社員総会における議決権を行使し、法人の円滑な運営を図ることも可能になります。

当グループでは、一般社団法人の会員制への定款変更や運営コンサルティング等も行っております。初回は無料でご相談を承りますので、是非、ご活用ください。