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(財務省報道発表)BEPS防止措置実施条約。シンガポールでは?

記事作成日2017/06/15 最終更新日2018/06/06

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はじめに

今回はいわゆるBEPSプロジェクトの進展状況について説明します。なお、BEPSプロジェクトについては下記のブログをご覧ください。

BEPSプロジェクト 税源浸食と利益移転

BEPS防止措置実施条約とは?

BEPS防止措置実施条約とは、既存の租税条約にBEPSプロジェクトにおいて策定された税源浸食及び利益移転(BEPS)を防止するための措置を効率的に織り込むことができる条約を言います。BEPSプロジェクトの取り決めを各国で推進していく狙いが感じられます。

詳細は下記の財務省のウエブサイトをご覧ください。

http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/international/press_release/20170608mli.htm

納税者への影響

納税者の皆様への直接的な影響はありませんが、各国の税務当局が協調して納税者の所得の把握を進めて行こうとしています。所得の漏れがないように申告をすることがますます求められています。

シンガポールでは?

シンガポールでも、2017年6月8日付けで、同条約の締結が発表されています。“Singapore To Sign The Multilateral Convention To Implement Tax Treaty Related Measures To Prevent Base Erosion And Profit Shifting”というタイトルで、日本の財務省の発表と同様の内容となっています。

シンガポールの発表は条約の締結のみならず、BEPSプロジェクトの趣旨までさかのぼって記載されており、わかりやすく説明されています。