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改正実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」と改正実務対応報告第24号「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」の公表

記事作成日2017/04/18 最終更新日2017/05/09

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[小冊子03:海外赴任と外国人雇用]

【はじめに】

今回は、海外子会社の連結において使われていた標題の文書の改正についてお話をします。

【本改正実務対応報告の元々の意義】

日本親会社が海外子会社も含めた連結財務諸表を作成する場合、日本の連結財務諸表に関する会計基準では、

・同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、親会社及び子会社が採用する会計方針は、原則として統一しなければならない(連結会計基 準第 17 項)。

としています。

もし、親会社も子会社も同じ事業をしているのであれば、それぞれ同じ会計方針のもと決算書を作成する必要があります。

しかし、海外子会社においては、それぞれの国や地域で定められている会計基準があり、通常、これらの会計基準に準拠して決算書が作成されています。

このため、実務上の便宜を考慮して、国際財務報告基準又は米国会計基準に準拠して決算書が作成されている場合、連結決算手続上、当面の間、それらを利用することができるものとし、一定の項目についてのみ、当期純利益が適切に計上されるよう当該在外子会社等の会計処理を修正することを求めていました。

国際財務報告基準や米国会計基準と日本の会計基準はほぼ同じ内容となっているため、そのまま連結しても差し支えないとしつつも、影響が大きいのれんの償却などの項目についてのみ、連結財務諸表作成上修正を求めるという意味です。

【今回の改正の内容】

今回の改正では、本改正実務対応報告の適用範囲を、海外子会社のみならず国内の子会社にも拡大しました。

改正の理由は、国内の子会社でも指定国際会計基準※1又は修正国際基準※2にしたがって決算書を作成しているケースが出てきたためです。

※1 指定国際会計基準とは、現状、国際財務報告基準(IFRS)と同じものをさしていると理解していただければ結構です。なお、”指定”とは、日本国の金融庁長官が指定したという意味で、あくまでも会計基準設定主体は日本が持っていることを示すための言葉遣いと推測されます。

※2 修正国際基準とは、国際財務報告基準(IFRS)を若干修正した日本独自の会計基準をいいます。

 

【想定されるケース】

例えば、日本の親会社が国際財務報告基準を適用している日本の上場会社を買収した場合に、買収相手の日本の上場企業が国際財務報告基準にしたがって作成した決算書を開示していたとしましょう。

この場合、本実務報告の改正により、そのまま買収元の親会社の連結財務諸表作成に使えることとなりました。

今までは、海外の子会社を連結する場合にのみ、本実務報告が適用されていました。

なお、買収元の日本親会社の連結決算書の開示については、従来と同様に日本の会計基準等に従うこととなります。

 

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