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シンガポール事情~NO.4「シンガポールツアー振り返り」【TOMAシンガポール支店 公認会計士駐在の会計・税務事務所】

記事作成日2013/11/29 最終更新日2021/02/01

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11月13日から15日にかけてシンガポール・マレーシアツアーを開催しました。

今回はクライアントが5社5名、社員が理事長を含めて5名の合計10名の参加でした。

13日は飛行機が夜着ということもあり、食事をした後、シンガポールフライヤーでカクテルパーティとしました。

まず、食事はGood Wood Park Hotelの中のMIN JIANGで中華料理をいただきました。

このホテルはシンガポールの最高級ホテルで、5つ星のホテルでラッフルズ・ホテルとならぶ伝統的なホテルです。1989年には建物がシンガポールの歴史的建造物に指定されています。

その後はマリーナベイサンズの近くにあるシンガポールフライヤーへ行き、カクテル片手に活気あるシンガポールの夜景とマレーシアやインドネシアが近くに見える国際的都市としてシンガポールの一面を感じていただきました。シンガポールフライヤーから見える夜景はシンガポールの繁栄を象徴しているようにも見えます。国としては東京23区よりも少し大きいぐらいの小さい国ですが、アジア各国への立地の良さ、船を利用できる環境、地震などの災害の少なさを活用し、これに単に税率だけでない各種の優遇策など税制面でのメリットを駆使して発展させてきた国のパワーを感じさせます。

ご存じの方も多いかもしれませんが、シンガポールフライヤーは世界最大級の観覧車であり、1周約30分かかります。デザインしたのは我ら日本の誇る建築家の黒川紀章さんです。また、この日は福岡銀行の現地駐在員の方に同席していただき、シンガポールや周辺国について食事をしながらお話していただきました。九州はアジアに最も近くシンガポールや周辺国への進出が多い地域です。味千ラーメンさんなどは有名な成功例ですね。また、地方銀行も12行シンガポールに駐在員事務所を構えており、アジアへの力の入れ具合が感じられます。こちらで一日目は終了です。

14日はいよいよツアーの本番です。朝8時半にバスが出発し、まずは9時半からりそな銀行担当者からシンガポールの全体の概況のお話をお伺いしました。この方は2度シンガポールに赴任しており、1回目は1997年7月にタイより始まったアジア通貨危機の時代、そして2回目は2010年から現在までいらっしゃる方です。したがってシンガポールの様変わりした様子を良くご存じで、「最初に赴任したときは後ろ向きな仕事ばかり、今回の赴任は前向きな仕事ばかり」というお言葉は大変印象に残りました。

次は三井住友銀行へお邪魔いたしました。前述のりそな銀行は駐在員事務所であり通常の銀行業務は行っておりません。そこで三井住友銀行では通常の法人銀行業務と最近初めた個人の富裕層向けのプライベートバンキング業務についてお話いただきました。また、ご質問の多い、子供の教育環境についても日本人学校やインターナショナルスクールのお話をいただきました。

そしてお昼はAMARA HOTELで午後一番にお話をいただくSCS GLOBALの三谷さんにご同席いただきながら中華をいただきました。シンガポールは540万人の人口のうち120万人ほどが外国人のためどこの国の料理も食べられるというぐらいお店は充実しておりますが、やはり人口の7割が華僑ということもあり、中華料理がおいしく、リーズナブルに食べられます。この後、SCS GLOBAL(こちらは私が席を置いている会計事務所となります。) で、シンガポールの会計・税務のお話をだけでなく、ビザや会社設立についてのお話もお伺いいたしました。事業を始めるにあたっては資金やスケジュールなど並行して検討することが多く特にマンパワーと専門家の協力が必要となります。シンガポールに本社を置き、シンガポールだけで50人を超える体制で日本語によるサポートがあるというのはやはり安心感があるなと改めて感じました。

2日目の最後は少し切り口を変えて、シンガポールのプライベートバンクであるバンクオブシンガポールにお邪魔いたしました。こちらはシンガポールの3大銀行の一つであるOCBCの子会社です。他の2つはDBSとUOBという銀行になります。日本でいえば、東京三菱、みずほ、三井住友といった感じでしょうか。こちらでは資産をお持ちの方の資産運用を中心にお話がございました。日本では金利も低く、あまりなじみのない部分もあるかもしれませんが、シンガポールでは適正に運用するというイメージが感じられました。クリーンなシンガポールであり続けないと人や企業が進出してこないということでしょうか。

2日目の夜は自由行動といたしましたが、クライアントと一緒にローカルフードをいわゆる屋台のようなところでいただきました。マックスウエルフードコートというチャイナタウン近くの有名なところです。各国の屋台がでているのも多国籍国家であるシンガポールの特徴だと思います。こちらではどの店も3ドル(1ドル約80円)から6ドルぐらいで食べられます。シンガポールはショッピングセンターで食事をするとサービス料10%と消費税7%が別に取られてとても高くつきますが、これに対して、フードコートは全て込みでこの値段なのでとてもお得感があります。一度皆様にも体験いただけたのは良かったと思います。

3日目の11月15日は朝8時集合で、マレーシアのイスカンダル地区へ視察に行きました。今回いろいろ迷った上にこの視察を組み込みました。選んだ理由としては士業を回るだけでなく、現地を見るということを体験していただきたかったこと、そしてシンガポールという国は他のアジア諸国に近く、周辺国も巻き込んで成り立っている国であることです。こちらのご紹介は前々回のブログでもご紹介しているので今回は割愛いたしますが、イスカンダル地区のマンションを購入している方の6割はシンガポールの方々と言われております。また、バスやタクシーで他国へ入国するという感覚も日本では味わえないことだと思います。私も家でテレビをつけているとマレーシアのイスカンダル地区にあるレジャー施設「レゴランド」のCMを頻繁に見ます。周辺国の様々な情報が普通に入ってくる、これがシンガポールという国の最大の魅力かもしれませんね。

次にシンガポールの法律の専門家であるラジャタン法律事務所へお邪魔いたしました。長くシンガポールに住まわれている日本人弁護士(正直、シンガポールの日本人なら誰でも知っているぐらいの人です。)にご講演をいただきました。現在、シンガポールへ進出している日本企業は2000社ほどといわれております。ただし、シンガポールが独立してから48年経過し、進出する業種は変わってきております。

昔は大企業の製造業が多かったのですが、今はサービス業、地域統括会社、研究開発拠点などとなっております。先生には現在、シンガポール政府がどのような企業の進出を求めているかをお話いただきました。どこの国でもそうですが政府の方向性というのは海外進出を検討するにあたって大変重要です。事業をする上では行政の関与が少なからずありますので。

そして今回の最後は東京三菱銀行です。また、銀行かと思われるかもしれませんが、銀行によってシンガポールやマレーシアに対する見方が違うことに驚かされます。銀行というより人によってということかもしれません。こちらでのお話はさすが東京三菱銀行というお話でした。シンガポールだけなく他のアジアの国も含めてのシンガポールの方向性などのお話をいただきました。アジアの統括拠点を東京三菱銀行自体がシンガポールにもってきているだけあり、内容の濃いお話がお伺いできたと思います。

最後の食事はボートキーで海鮮料理をいただきました。こちらは欧米の方なども多く来られる川沿いのオシャレなエリアです。とても開放感のある雰囲気の場所です。

今回は実質的に約2日間のツアーでしたが、企画にあたっては、海外で事業や投資を始めようとする場合に必要となる専門家を回ろうという目的がございましたので十分すぎるぐらいの情報を実際に確認することができたのではないかと思います。少しハードな日程でしたが、話に聞くのと見るのでは全く違います。そのことが肌で実感していただけたと思っております。

来年以降、今回の反省も活かしながら実際事業を行われている方の見学なども実施していきたいと思います。

 

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